MakerDAO、ガバナンストークンアップデートでトークン単価希釈化へ、エンドゲームプランの一環

MakerDAOがガバナンストークンアップデート時にデノミへ

メイカーダオ(MakerDAO)で進められている大規模改革案「エンドゲームプラン(Endgame Plan)」の一環として、既存のガバナンストークンである「MKR」を新しいガバナンストークンに変換する際に、同トークンの価値を24000倍に希釈するデノミネーション(以下、デノミ)の実施予定が8月22日発表された。

メイカーダオは、大手DeFi(分散型金融)プロトコル「メイカー(Maker)」を管理するDAO(分散型自律組織)である。「メイカー」は米ドルステーブルコイン「ダイ(DAI)」を発行するプラットフォームであり、ETHなどの資産を預け入れることで「DAI」を借り入れ可能だ。

メイカーダオでは現在、創設者であるルーン・クリステンセン(Rune Christensen)氏が提案したメイカーの政府からの検閲耐性と個別プロジェクトの推進力強化を狙う、プロジェクトの大規模な改革案「エンドゲームプラン」が進められている。

同改革では、ガバナンストークン「MKR」および「DAI」を新しいトークンにアップデートをすることから始め、サービスのスケールアップ、独自ブロックチェーンの構築などが行われる予定だ。

今回の発表は「エンドゲームプラン」の第一段階にあたるトークンのアップデートに関わるもので、「MKR」および「DAI」を新しく発行されるトークンに変換する際の詳細についての発表だ。

トークンの変換は、以前発表されたように任意であり、変換が開始された後もこれまでのトークンはサポートされるという。ガバナンスに関しても最初は「MKR」を引き続き利用可能であるが、今後新しいトークンのみのサポートになる可能性もあるという。

また「MKR」は新しいトークンに変換する際、1MKRにつき24000枚の新トークンへ変換することで価格が上がりすぎたガバナンストークンの価値を引き下げるデノミを実施するという。これによりガバナンスに参加できるユーザーの数を増やすだけでなく、ガバナンスへの参加率を高めることを目指しているとのことだ。

画像:iStocks/Aramyan

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
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