クーガーとアクトがブロックチェーンを活用した選挙システムの共同開発と運用開始
クーガー株式会社と株式会社アクトが、ブロックチェーン選挙システム「OMEGA(オメガ)」を共同で開発・運用を開始することを1月27日プレスリリースにて発表。
アクトは全国約300の自治体で選挙システムの利用実績を持ち、法律的知見も兼ね備えている企業。またクーガーは、AI・IoT・AR/VR・ブロックチェーンを組み合わせ、人型AIアシスタントを可能にする技術プラットフォーム「コネクトーム」の開発・提供をしている企業。
「OMEGA」は、ゼロ知識証明(匿名化)によって秘密投票の原則を維持しながら、投票結果の透明性を担保し、選挙管理における人手作業の煩雑性を解消する事を目的として開発に取り組んでいるとのこと
現在の選挙制度は、手作業によることで発生する人為的ミスや手間、物理的制約で発生するの投票率の低下(投票所まで行けない・行きたくない)などの課題がある。また電子投票により人為的ミスや物理的制約がなくなる一方で、ハッキングや内部陰謀による情報の改ざん耐性・透明性担保、安全な個人情報管理など課題も残されている。
「OMEGA」ではブロックチェーン技術を用いることにより、集計の不正防止と匿名性を確保することができ、電子投票がもたらす長所を生かしながら、同時にその短所を補っていくことを目指していくとのこと。
編集部のコメント
ブロックチェーン技術を利用した投票システムは、アメリカでもテスト運用が既に行われています。2018年にはバージニア州、2019年3月にはコロラド州デンバー、7月にはユタ州にてテストが行われました。また2019年12月にはバージニア州政府に選挙でのブロックチェーンの利用に向けて調査を進める議案が提出されています。
コメント:大津賀 新也(あたらしい経済)
(images:maystra,MicrovOne)