イーサリアム現物ETF、米SECが7/4にも最終承認か=情報筋

米SECが7/4にもイーサリアム現物ETF発行体を承認か

米証券取引委員会(SEC)が、イーサリアム(ETH)の現物価格に連動する上場投資信託(ETF)の販売について、早ければ7月4日にも承認する可能性があると業界幹部やその他の関係者がロイターに語った。資産運用会社と規制当局の協議が最終段階に入ったという。

ブラックロック(BlackRock)、ヴァンエック(VanEck)、フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)、グレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)ら8つの資産運用会社が、同ETFについてSECの承認を求めている。これらの会社のほとんどは、1月にビットコイン現物ETFを導入しており、これは10年にわたる規制当局との争いの集大成となった。なおグレイスケールは、既存の投資信託をビットコイン現物ETFに転換しており、今回もそれを再び望んでいる。

協議の機密性のため匿名を希望した2社の幹部は、募集書類の修正プロセスは「軽微な」問題のみを解決する段階まで進んでいると述べた。ETFの立ち上げには、これらの書類が承認されなければならない。

同じく匿名を要求した、発行体の1社に携わる弁護士は、承認は「最後の仕上げ段階」であり、「おそらく1、2週間以内に」行われるだろうと述べた。

SECはロイターからのコメントを控えた。今月初めのロイターとのインタビューで、SECのゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長は、イーサリアム現物ETFの取引開始日は発行体が規制当局の質問にどれだけ迅速に対応するかに一部左右されると述べた。

モーニングスター・ダイレクト(Morningstar Direct)のデータによると、ビットコインの現物価格に連動するファンドの1月のローンチは、ETF市場で最も成功したファンドの一つであり、約80億ドルの資産を集めた。6月下旬時点で、これら9つの新商品の資産は380億ドル近くに達しているが、同時に270億ドルのビットコイン信託をETFに転換した「グレイスケール・ビットコイン・トラスト」の保有資産は178億ドルに落ち込んでいる。

多くのETFおよび暗号資産アナリストは、新しいイーサリアム現物ETFの開始はそれほど印象的ではないと考えている。

「イーサリアムは時価総額の点ではビットコインと同規模ではないし、取引量も同じではない」とコインシェアーズ(Coinshares)の調査責任者であるジェームズ・バターフィル(James Butterfill)氏は述べた。

イーサリアムの価格は今月低迷し、ビットコインが9.8%下落するのと並んで11%以上下落した。ビットコインの動きは通常イーサリアムの価格に影響を与える。

2つの暗号資産の市場規模や性質が異なることから、イーサリアムETFがローンチされた時の資金流入は、かなり穏やかになるかもしれない、とモーニングスターのETFアナリスト、ブライアン・アーマー(Bryan Armour)氏は言う。

同氏は「ビットコインの場合、10年間にわたり需要が抑制されており、投資家の関心は桁外れだった」とし、また「ビットコインと同じような興奮を呼び起こすことはないだろう」と述べた。

SECはすでに、ニューヨーク証券取引所(NYSE)、ナスダック、シカゴ・オプション取引所(Cboe)が新商品を上場し、取引を監視するために必要な規則変更を承認している。つまり、SECのスタッフがが申請を承認すれば、最短で24時間以内に取引が開始されることになる。

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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
US regulators could approve spot ether ETFs for launch by July 4, sources say
(Reporting by Suzanne McGee and Hannah Lang; Editing by Ira Iosebashvili and Richard Chang)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
images:Reuters

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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