コスモスハブで約5時間のチェーン停止が発生、現在は復旧済み

Cosmos Hubでチェーン停止発生

コスモス(Cosmos)ネットワークの中心となるブロックチェーン「コスモスハブ(Cosmos Hub)」で、約5時間にもおよぶチェーン停止が6月6日に発生した。なお現在、チェーン停止の原因となった問題は修正されており、復旧も完了している。

今回のチェーン停止は、「コスモスハブ」が実装したクライアントソフトウェアのアップグレードにより「Gaia v17」が公開されてすぐに発生した。

「コスモスハブ」のエンジニアであるマリウス・ポーク(Marius Poke)氏は、「コスモスハブ」のフォーラムへチェーン停止に関する事後検証の結果を投稿している。

この投稿によると、今回のインシデントはコスモスエコシステムにおける研究開発を進める「インフォーマルシステム(Informal System)」の「インフォーマルステーキング(Informal Staking)」チームが「インフォーマルシステムコスモスハブ(Informal Systems Cosmos Hub)」へ報告したという。

その後「インフォーマルシステムコスモスハブ」がコスモスエコシステムに貢献する開発者コミュニティである「ハイファ(Hypha)」および「バイナリービルダーズ(Binary Builders)」と協力することで解決したとのことだ。

なお今回のインシデントが「コスモスハブ」のソフトウェアアップグレード後すぐに起こったことから、コミュニティではテストネットで検出できなかったことに対する批判が集まっている。

この批判に対し「ハイファ」のメンバーであるレクサ・ミカエリデス(Lexa Michaelides)氏は、数週間にわたって新しいバージョンのソフトウェアをテストしたにもかかわらず今回のインシデントを発見できなかった理由を「ハイファ」で話し合ったとのこと。

同氏によるとこの原因は、テストネットはメインネットにできるだけ類似した環境で実行しているものの、完全に同じ環境であるとは言えないために同様のインシデントに遭遇できなかったから、とのことだ。また、「今後テストネットでメインネットの条件をよりよく再現するためのいくつかの異なる方法を検討します」とも同氏は述べている。

関連ニュース

参考:Cosmos Hubフォーラム
images:iStocks/hqrloveq・incohre

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【11/15話題】DMM CryptoのSeamoon Protocolが中止、FBIがポリマーケットCEO宅を捜索など(音声ニュース)

DMMのweb3事業「Seamoon Protocol」がプロジェクト中止、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサリアムに展開、FBIが「ポリマーケット」CEO宅を家宅捜索、携帯電話や電子機器を押収、英レボリュート、暗号資産取引プラットフォーム「Revolut X」をEU30カ国に拡大、テザー、幅広い資産のトークン化プラットフォーム「Hadron by Tether」提供開始、コインベースがユートピアラボ買収、「Coinbase Wallet」のオンチェーン決済機能拡充へ、イーサL2「リネア」、ガバナンス分散化に向け非営利団体を設立、LINEA発行へ、イーサリアム研究者、コンセンサス層の再設計で「Beam Chain」提案

Sponsored

イーサL2「リネア」、ガバナンス分散化に向け非営利団体を設立、LINEA発行へ

イーサリアム(Ethereum)レイヤー2(L2)スケーリングソリューション「リネア(Linea)」が、同ネットワークをサポートするスイス拠点の非営利団体「リネアアソシエーション(Linea Association)」の設立と、2025年第1四半期にガバナンストークンLINEAの発行予定を11月13日発表した