JCBが富士通とブロックチェーンを活用した決済連携プラットフォーム開発プロジェクトを開始

JCBが富士通とブロックチェーンを活用した決済連携プラットフォーム開発プロジェクトを開始

株式会社ジェーシービー(JCB)と富士通株式会社が、ブロックチェーンを活用した新たな決済連携プラットフォーム創出のための共同プロジェクトを開始したことを発表

同プラットフォームは、デジタルバリューを支払い方式に応じて適切な通貨やポイントに変換し有効活用することを目的に開発検討がされるとのこと。(デジタルバリューとは、個人が持つデジタル通貨や地域通貨、店舗独自ポイントやカードポイントなどのそれぞれの機関がデジタルで管理している価値のこと)

また同プラットフォームの開発に向けた検討は、JCBの持つ決済に関する知見と、富士通が開発した「コネクションチェーン」を活用し、両社で検討と実証が行われるとのこと。

「コネクションチェーン」は、異なるブロックチェーンやエコシステム間をブロックチェーン技術により相互接続する技術。JCBと富士通は、2019年4月から同技術を活用したデジタルバリューの決済モデルに関する実証実験を開始していたとのこと。

両社は、同プラットフォームの実現により、個人が持つ多種多様なデジタルバリューを利用場面に応じて利用できるなどの利便性を向上し、デジタルバリューの相互流通を促進する次世代の決済社会を創出していくことを目指すとのこと。

編集部のコメント

JCBは、昨年末からブロックチェーンに関わる取り組みを続けてリリースしています。
12月20日にカルフォルニアのスタートアップ企業Paystand Incと決済ソリューションの構築に関する覚書(MOU)を締結し、日本の中小企業を対象とした新たなB2B決済ソリューションサービスの検討に着手するとのことでした。

また12月23日には、合同会社Keychainと戦略的パートナーシップ契約を締結し、JCBの決済領域におけるブロックチェーンの活用について検討が開始されたということです。JCBはブロックチェーンの活用によりサイバーセキュリティの強化、次世代の決済領域におけるオペレーション整合性の向上など、新たな決済ソリューションサービスの提供を目指していくとのことでした。

JCBは、VISAやMasterに比べ今までブロックチェーンに対する取り組みをリリースしていませんでしたが、最近の動向はブロックチェーンに対し積極的に取り組んでいることが伺えます。今後の動向についても詳しく追っていきたいと思います。

コメント:大津賀 新也(あたらしい経済)

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

【11/18話題】JPYCの累計発行額30億円に、イーロンマスクがDOGEを不正操作したとする訴訟が終了など(音声ニュース)

日本円ステーブルコインJPYC、累計発行額が30億円を突破、イーロンマスクがドージコイン(DOGE)を不正操作したとする訴訟が終了、イーロンマスクが2018年にOpenAIのICO提案を却下、裁判資料にて明らかに、米18州らがSECとゲンスラー委員長、複数名のSEC委員を提訴。暗号資産規制の越権行為で、暗号資産の時価総額、過去最高の3.2兆ドル=コインゲッコー、PhantomのiOS版がアップデートで強制ログアウト、リカバリフレーズのバックアップ促す、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」、アプトス・アービトラム・アバランチ・OPメインネット・ポリゴンに展開開始、米資産運用会社VanEck、EUで「スイ(SUI)」のETN提供開始、ワールド(WLD)、ブラジルで「Orb」利用可能に、【取材】イーサリアムネームサービス(ENS)、L2ソリューション「Namechain」発表

Sponsored

ペイパル「PYUSD」がイーサリアムとソラナ間で転送可能に、レイヤーゼロのOFT標準採用で

米決済大手ペイパル(PayPal)が、オムニチェーンプロトコル「レイヤーゼロ(LayerZero)」と統合し、イーサリアム(Ethereum)とソラナ(Solana)間で、独自ステーブルコイン「PayPal USD(PYUSD)」の転送を可能にした。「レイヤーゼロ」の公式ブログより11月12日発表された

ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」、アプトス・アービトラム・アバランチ・OPメインネット・ポリゴンに展開開始

米資産運用会社ブラックロック(BlackRock)提供のトークン化ファンド「ブラックロック・米ドル機関投資家向けデジタル流動性ファンド(BlackRock USD Institutional Digital Liquidity Fund:BUIDL)」が、新たに5つのブロックチェーン上に展開開始したことが11月13日発表された