中国主導のBSNが4月に商業化予定か、SBIとGMOが数カ月以内に米国でマイニング開始か、ISIDがブロックチェーン活用の農業データ流通基盤SMAGtを開発などのブロックチェーン・仮想通貨ニュース解説

ラジオ「あたらしい経済ニュース」では、ブロックチェーン・仮想通貨・トークンエコノミーについての最新ニュースの解説を編集部メンバーが平日毎日ラジオ音声でお届けします。またニュースの要点をまとめたトピックスも掲載していますので、ぜひとも1日のニュースのチェックにご活用ください(ラジオの再生はページ下部参照)。

中国国家主導のブロックチェーンサービスネットワーク(BSN)が4月に商業化の予定か

・中国国家主導のブロックチェーンサービスネットワーク(BSN)が4月に商業化されると中国の経済メディア新浪財経が報じた

・報道によると2019年10月から2020年3月までネットワークのベータ期間が設けらていて、400社と600人の開発者に無料ベータ版としてネットワークが提供されるようだ。そして、最初のパイロット都市は杭州市になるとのこと

・中国がBSNを発表した際の文書によると、ブロックチェーンは2種類あると記載している。それは、パブリックブロックチェーンとノードの許可が必要なプライベートチェーンだ。BSNは後者にあたる

・BSNの目的は、中小企業の業務コストの大幅削減。記事によると、開発者が現状のプロバイダーを利用すると年間100万円以上かかるのに対し、BSNを利用すると年間3万円〜4.5万円になるよう

SBIとGMOが数カ月以内にアメリカでマイニング開始か

・SBIホールディングスとGMOインターネットが、アメリカのテキサス州ロックデールで建設中の世界最大のマイニング施設で、ビットコインのマイニングを数カ月以内に始める計画があることをブルームバーグが報じた

・このマイニング施設を運営しているのは、ドイツのビットコイン採掘会社ノーザン・ビットコインの子会社であるアメリカのホインストーン

・建設中のマイニング施設は、2020年第1四半期に1期工事が完了する見通しとなっており、採掘能力は300メガワットを上回り世界最大で、最終の3期工事が終わる第4四半期には、総容量は1ギガワットに達する

・ノーザンビットコインが提供するASIC(Application Specific Integrated Circuit)マイニング装置は144型で、通常のマイニング方針と異なり、冷却機能を含んだコンテナを利用して、マイニングしていくとのこと

電通国際情報サービスがブロックチェーンを活用した農業データ流通基盤「SMAGt」を開発

・株式会社電通国際情報サービス(ISID)が、スマート農業データ流通基盤 「SMAGt(スマッグ、SMart AGriculture Traceability)」を開発したことを発表

・「SMAGt」は、農産品の生産履歴から出荷、流通、販売までをブロックチェーン技術を用いて記録するデータ流通基盤。なお、あたらしい経済がISIDへ問合せをしたところ、「SMAGt」は、Hyperledger Fabricを基盤に自社にて構築を行ったとのこと

・今後「SMAGt」は、地場農産品のブランド化や、食品偽装の防止、輸出拡大に取り組む自治体や地域商社等の農業関係者向けに提供を予定しており、現在は事業化に向け、複数の自治体・企業の協力を得た社会実装の検証を実施をしているとのこと

・「SMAGt」を活用した社会実装の検証の一例として、2019年10月5日に福島県広野町振興公社が特産品の国産バナナを販売、2019年10月25日、11月8日に鳥取県鳥取市によるブランド梨を販売、2019年11月29日から12月8日までの期間に地域商社とっとりがマレーシアで梨の販売を実施している

・ISIDは、2016年より宮崎県綾町と共同で、ブロックチェーンを活用して有機農産物の生産・流通履歴から個々人の消費行動までを記録・可視化するシステムの構築に取り組み、実証を重ねており、「SMAGt」は、この知見をベースに、各種農業支援アプリとの連携や取引状況の可視化機能を新たに実装し、開発をしたとのこと

IBMとFarmer Connectがブロックチェーンを活用したコーヒーのトレーサビリティモバイルアプリを発表

・IBMとスイスFarmer Connectが、両社が共同で開発したブロックチェーンを活用したモバイルアプリ「Thank My Farmer」をラスベガスで行われたコンシューマーエレクトロニクスショー(CES)にて発表

・Farmer Connectは、IBMのIBM Food Trustを基盤にしたコーヒートレーサビリティプラットフォーム「FARMER CONNECT」を提供している企業

・「Thank My Farmer」は、消費者がコーヒーのトレーサビリティを行うアプリで、「FARMER CONNECT」を通じて、コーヒー豆の栽培からブレンドの詳細、消費者に届くまでの過程で生まれる情報を確認でき、また同アプリを使用することで「FARMER CONNECT」上で繋がっているコーヒーの生産者に対し、チップや感謝の気持ちを送ることも可能になる

・また「Thank My Farmer」は2020年にローンチを予定しており、米国、カナダ、欧州からサービスを開始し、大手から中小企業まで幅広く参加者を増やす予定とのこと

・同アプリの開発には、Beyers Koffie、The Colombian Coffee Growers Federation(FNC)、伊藤忠商事をはじめとした、大手グローバルサプライチェーン企業9社が参画をしたとのこと

 

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(images:iStock / artsstock,Samuil_Levich)

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