イーサリアム「Dencun」がメインネットに実装完了
イーサリアム(Ethereum)の大型アップグレード「デンクン(Dencun)」がメインネットに実装された。実装が完了したのは日本時間で3月13日23:00頃。予定通り「エポック269568」にてアップグレード内容がアクティブになった。
なおエポックとは、32ブロック分のトランザクションがまとめられたブロックの束の単位である。
「デンクン」アップグレードは、実行層(EL:Execution Layer)の「カンクン(Cancun)」アップグレードとコンセンサス層(CL:Consensus Layer)の「デネブ」アップグレード、この2つのアップグレードを合わせた名称だ。
「デンクン」のアップグレードで注目されているのは、実行層の「カンクン」アップグレードで実装されるEIP-4844「プロトダンクシャーディング」導入だ。
「プロトダンクシャーディング」は、イーサリアムのノードが一時的にオフチェーンデータにアクセス可能になる技術。これによりネットワークスループットが向上し、トランザクション料金の削減やスケーラビリティが大幅改善し、レイヤー2ネットワークがより低コストでトランザクションを発行可能になることが期待されている。
同技術は、イーサリアムに新たなトランザクション形式「シャード・ブロブ・トランザクション(shard blob transaction)」の追加で実現するとのこと。
なお「デンクン」は2023年4月に実施された「シャペラ(Shapella)」以来のハードフォークを伴うイーサリアムの大型アップグレードだ。これまでに「ゴエリ(Goerli)」、「セポリア(Sepolia)」、「ホルスキー(Holesky)」といった3つのテストネットで実装されている。
ちなみに今回の「デンクン」実装により、「ゴエリ」テストネットが1か月後にサポート終了することが決定している。
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