ガバナンス専用チェーン「GovGen」立ち上げ
コスモス(Cosmos)エコシステムの開発会社オールインビッツ(All in Bits)が、ガバナンス専用チェーン「ガバジェン(GovGen)」立ち上げを2月24日発表した。また同社は同日、コスモス(Cosmos)エコシステムの中心となるブロックチェーン「コスモスハブ(Cosmos Hub)」からフォークするチェーン「アトムワン(AtomOne)」の立ち上げ予定も発表している。
「ガバジェン」は、「コスモスハブ」からフォークする「アトムワン」の構成を、立ち上げ前から定義して最終決定するのを支援する為に構築されたブロックチェーンとのこと。
「アトムワン」については、「コスモスハブ」の安全性を高める為の橋渡しや創設時のビジョンを維持する為に立ち上げられるとオールインビッツのブログで説明されている。このことから「アトムワン」の立ち上げは「コスモスハブ」との競合を目的としていないという。
なお「ガバジェン」は日本時間で今月27日23時(PST:27日6時)にローンチされ、また「ガバジェン」の独自トークン「GOVGEN」がエアドロップ(無料配布)される予定だ。「GOVGEN」はガバナンストークンとして機能し、譲渡や取引が不可となっている。
「GOVGEN」のエアドロップ対象者は、コスモスハブのコミュニティにて昨年11月に可決された提案「#848. ATOM半減: 最大値を設定。インフレ率を10%に設定(ATOM Halving : Set the max. Inflation Rate to 10%)」に対して、NOまたはNO_WITH_VETOに投票を行った「ATOM」保有者だ。「ATOM」は「コスモスハブ」の独自トークンである。
ちなみに提案「848」は「ATOM」のインフレ率を20%から10%に削減することを目的としており、これにより「ATOM」の現在のインフレ率が約14%から約10%になるという。また「ATOM」のステーキングで得られる利回りが約19%から約13.4%になるとのこと。
オールインビッツはこの投票結果を受け、「コスモスハブ」コミュニティの少数派が「コスモスハブは、ミッションやトークン設計、セキュリティなどの核心的な側面で異なる意見を代表する派閥にますます弱くなっている」と発表にて説明している。
ちなみに提案「848」は投票締め切りの直前まで否決されると予想されていた。しかし最終的には賛成41.1%、反対38.5%の僅差で可決された経緯がある。
関連ニュース
- コスモスでATOMの最大インフレ率引き下げの提案承認、20%から10%へ
- コスモス、「ATOM」の最低インフレ率を0%へ引き下げる提案が否決
- コスモス、「ATOM」の最低インフレ率を0%へ引き下げる提案への投票開始
- コスモス(ATOM)のインターチェーン財団、2024年開発資金に約37億円支出へ
- 米サークルの「CCTP」、「Noble」からコスモスエコシステムをサポートへ、dYdXも利用予定
参考:オールインビッツ
images:iStocks/francescoch