米シティがプライベートファンドのトークン化テスト成功、アバランチサブネット「Spruce」で

シティがアバランチサブネットでPoC完了

米大手銀行シティ(Citi)が、アバランチ(Avalanche)のサブネット「スプルース(Spruce)」で、プライベートファンドのトークン化に関する概念実証(PoC)を行ったことを2月14日発表した。

この概念実証では「スプルース」の活用により、トークン化やスマートコントラクト、ブロックチェーンの組み合わせが、資本市場の再構築と金融サービスの強化にどのように役立つかがテストされたとのこと。

概念実証は、シティが米大手金融企業DTCC(Depository Trust & Clearing Corporation)や米投資運用会社ウェリントンマネジメント(Wellington Management)、米資産管理会社ウィズダムツリー(WisdomTree)、オランダ大手投資銀行ABNアムロ(ABN AMRO)と共同で行ったという。

今回シティは、プライベート市場に焦点を当てたユースケースとして、エンドツーエンドのトークン転送や取引の為のセカンダリー送金、担保付き融資による新機能を検証したとのこと。概念実証を行った背景には、総額10兆ドル(約1,502兆円)の運用資産市場が依然として手動操作であり、透明性が欠如されているなどといった問題があるという。

そして今回「スプルース」活用の下で概念実証が実施されたことにより、従来の資産では現在利用できない新機能と運用効率を実現できることが分かったとのこと。

なお「スプルース」は、トークン化とオンチェーンファイナンスを管理された環境で探求するソリューションとして、金融機関向けに提供されている「エバーグリーン(Evergreen)」のテストネットサブネットだ。同サブネットでは、買い手側と売り手側の機関が低リスクかつ参入障壁の低い方法で、パブリックブロックチェーンインフラストラクチャに取り組むことが可能となっている。

レイヤー1ブロックチェーン「アバランチ(Avalanche)」開発元の米アバラボ(Ava Labs)は、アバランチチェーンを利用した独自ブロックチェーンを構築できる機能「サブネット」を提供しており、「サブネット」はプライマリーネットワークのCチェーンによって管理されている。

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参考:シティアバランチ
images:iStock/violinconcertono3

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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