「デジタルポンド」の導入是非判断は最短で25年以降
英中央銀行のイングランド銀行(BOE)と英財務省は、BOEが発行する中銀デジタル通貨(CBDC)「デジタルポンド」について、導入の是非の判断は最短でも2025年以降になるとの見通しを1月25日示した。個人情報保護に対する懸念が根強いため。
BOEと財務省は、デジタルポンドの導入について実施した意見公募に5万件の意見が寄せられ、その多くが個人情報保護についてだったと明らかにした。
また「デジタルポンド導入について最終的な決定は下していない」とした上で、作業は設計段階まで進んでおり、25年ごろに構築段階へ進むかどうかを決定する予定だと説明した。
リシ・スナク(Rishi Sunak )英首相は早くからデジタルポンド構想を支持しており、財務相だった21年にはBOEにプロジェクトに着手するよう求めている。
CBDCを巡っては欧州中央銀行(ECB)や米連邦準備理事会(FRB)など他の主要中銀も個人情報保護の課題に取り組んでいる。
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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
「デジタルポンド」の導入是非判断は最短で25年以降=英当局
David Milliken
images:Reuters