シグナムが60億円超を調達
スイスのデジタル銀行シグナム(Sygnum)が、4,000万米ドル(約59.5億円)の資金調達実施を1月24日発表した。この調達は「戦略的成長ラウンド」における中間クローズでの報告とのこと。同ラウンドは応募者多数とのことで、当初の目標額3,500万米ドル対して既に4,000万米ドル以上を調達したという。
なお中間クローズ時点でシグナムの評価額は、9億米ドル(約1,328.8億円)に達したとのことだ。
発表によるとこのラウンドのリード投資家は、イタリアの資産管理会社アムジットホールディングス(Azimut Holding)とのこと。またその他にもシグナムの従業員が個人投資家として出資参加しているという。なおシグナムの従業員は、共同創業者、取締役会メンバー、経営陣とともに、同社の株式の過半数を保有しているとのことだ。
調達資金の使途については、市場拡大とシグナムのB2B(銀行間)プラットフォームなどの完全に規制された製品開発の加速に利用するという。
シグナムの前回の資金調達は、2022年に実施したシリーズBでの9,000万ドル(当時約100億円)の調達だ。その際には、香港の資産運用企業であるサン・フン・カイ・アンド・カンパニー(Sun Hung Kai & Co. Limited)主導のもと、カナダの投資企業メタインベスターズ(Meta Investments)、NFTゲーム企業アニモカブランズ(Animoca Brands)、オンラインゲーム企業ウィメイド(Wemade)、SBIホールディングス、タイのサイアム商業銀行(Siam Commercial Bank)のデジタル投資部門SCB 10Xなどが出資参加していた。
発表によるとその調達以来シグナムは、管理資産を40億米ドル(約5,906億円)まで拡大し、顧客基盤は60か国以上、1,700を超えたとのことだ。
シグナムは、スイス金融市場監督局(FINMA)から銀行と証券の免許を付与されたデジタル資産銀行で、シンガポールにおいてもシンガポール金融管理局(MAS)から証券業、先物業、ファンド・マネジメント業(資産運用業)に関わる資本市場サービス(Capital Markets Services: CMS)ライセンスの認可を受けている組織だ。
また同行は、2022年12月にルクセンブルクにサービスを拡大し、2023年3月にアブダビ・グローバル・マーケット(ADGM)金融サービス規制庁(FSRA)から金融サービス許可(FSP)を取得している。
なお今回リード投資家を務めたアムジットホールディングスは、1989年創業のヨーロッパ有数の資産運用会社であり、個人と法人顧客両方向けの資産管理商品と金融サービスの開発・管理・マーケティング・販売を行う。なお同社は、2004年よりイタリア証券取引所に上場している。
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参考:シグナム銀行
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