リップルが約415億円の自社株買い開始か
暗号資産(仮想通貨)XRPで知られる米リップルラボ(Ripple Labs)が、初期投資家と従業員から2億8500万ドル(約414.5億円)相当の自社株を買い戻すと、この件に詳しい2人の関係者がロイターに語った。
公開買付とも呼ばれるこの投資は、同社を113億ドルと評価した。
投資家は持ち株の6%までしか売却できないと、匿名を要求した関係者は付け加えた。
非公開とする企業はリップル社の公開買付けを確認し、制限付き株式ユニットの株式への転換費用と税金を賄うため、計画されている自社株買いに5億ドル(約727億円)を費やす予定だと述べた。
リップル社のブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)最高経営責任者(CEO)は、投資家に流動性を提供するため、定期的に自社株買いを行う予定であり、規制の不透明性から米国ですぐに株式公開する計画はないと述べた。
またガーリングハウス氏によるとリップル社は現在、10億ドル(約1,454.3億円)以上の現金と250億ドル以上の暗号資産(主にXRP)をバランスシート上に保有しているという。
今回の株式公開は、リップル社が米国証券取引委員会(SEC)との長期にわたる法廷闘争で部分的な勝利を収めた後に行われたもので、米連邦地裁判事は公開取引所でのXRPの販売は未登録の証券公開ではないと判断した。
2012年に設立された同社は、XRPの利用を促進しながら、国境を越えた取引を促進する決済システムを構築している。同社は昨年5月、スイスを拠点とする暗号資産保管会社メタコ(Metaco)を2.5億ドル(当時約344.6億円)で買収した。
「SEC訴訟という逆風の中での成長は確かに挑戦だったが、我々の顧客の95%は米国以外の金融機関だ」とガーリンハウスは語り、決済事業の規模は明らかにしなかった。
ちなみにコインマーケットキャップ(CoinMarketCap)によると、XRPの時価総額は1月10日の時点で300億ドルだった。
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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Ripple to buy back $285 million of its shares, valuing company at $11 billion – sources
Reporting by Krystal Hu in New York; Editing by Alexandra Hudson
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
images:Reuters