バイナンス「BNBチェーン」がビーコンチェーン廃止しスマートチェーンに統合か、トークン移行を推奨

BNBビーコンチェーンを廃止しBNBスマートチェーンに統合する提案採用か

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)提供のレイヤー1ブロックチェーン「BNBチェーン」のうち、BNBビーコンチェーンの資産をBNBスマートチェーンの資産として移行することを「強く推奨する」とユーザーに対しアナウンスされた。「BNBチェーン」の公式ブログから1月8日に告知されている。

「BNBチェーン」は、BNBビーコンチェーンとBNBスマートチェーンと呼ばれる2つのブロックチェーンで構成されたデュアルブロックチェーン構造を採用している。

今回行われたアナウンスは、昨年11月に作成された提案「BEP-333」に基づくものだ。この提案はBNBビーコンチェーンを廃止し、BNBスマートチェーンに統合することでシングルチェーン構造に移行する「BNBチェーンフュージョン(BC Fusion:BNB Chain Fusion)」を実施するものだ。

ただし「BNBチェーンフュージョン」実施の計画は進められているものの、同提案は現在ドラフト状態である。そのためトークン移行について「強く推奨する」といったアナウンスになっていると思われる。

トークン移行について

現在BNBビーコンチェーンでは「BEP-2」および「BEP-8」に基づいたトークンをサポートしている。これらのトークンは、中央集権型および分散型の取引所やBNBチェーンウォレットなどのセルフカストディウォレットを使用することで、BNBスマートチェーンのトークンに移行が可能だ。

発表によると「BNBチェーンフュージョン」は今年4月に実施される予定で、それまでにトークンの移行を済ませることが推奨されている。

また「BNBチェーンフュージョン」が行われた後でもトークンの移行は可能であるというが、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)はなくコマンドラインインターフェイス(CLI)を使用したトークンの移行方法しかないとのことだ。さらに最大で7日間の待機時間が存在するという。

ただし「BEP-2」および「BEP-8」トークンが、2つのチェーン間を自由に移動できる「クロスチェーン機能」を実装していないトークンである場合については、チェーン統合後には移行ができなくなり、トークンの回収は不可能となるという。

これについて「BNBチェーン」のチームは「クロスチェーン機能をサポートしていないBEP2およびBEP8アセットは、ビーコンチェーンの統合後永久に失われます。ユーザーはこれらのアセットを復元できません」と述べている。

関連ニュース

参考:BNBチェーンブログ
images:iStock/SiberianArt・artacet

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

合わせて読みたい記事

【12/18話題】メルカリがイーサリアム保有者に毎月ポイント付与、メタプラネットがビットコイン購入資金調達など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

米財務省、北朝鮮の暗号資産マネーロンダリングネットワークに制裁

米国財務省外国資産管理局(OFAC)が、北朝鮮に送金されたデジタル資産のマネーロンダリングに関わったとして、ルー・フアイン(Lu Huaying)氏とチャン・ジエン(Zhang Jian)氏、およびUAE拠点のグリーン・アルパイン・トレーディング社(Green Alpine Trading)に制裁を科したと12月17日に発表した

バイナンスのHODLer Airdropsで「1000CAT」と「PENGU」取り扱い開始、シードタグ銘柄として上場も

大手海外暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、エアドロップサービス「ホドラー・エアドロップ(HODLer Airdrops)」において、暗号資産(仮想通貨)「シモンズ・キャット:Simon's Cat(1000CAT)」および「プディー・ペンギンズ:Pudgy Penguins(PENGU)」を取り扱うことを12月16日に発表した