StarkNetが手数料をSTRKでも支払可能になる提案承認
イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション「スタークネット(StarkNet)」のコミュニティで、メインネットの次期バージョン「スタークネットアルファv0.13.0(Starknet Alpha v0.13.0)」を実装するためのガバナンス投票が実施され、1月8日に承認された。
今回実装が承認された「v0.13.0」では、同ネットワークでの手数料をETHだけでなく「スタークネット」のガバナンストークンである「STRK」でも支払可能にする内容が含まれている。
同バージョンでは現在に引き続きETHでの手数料支払いをサポートしているが、最終的には「STRK」のみをサポートする体制への移行を予定しているとのことだ。
またこの他にも「v0.13.0」では、トランザクションコストの削減やネットワークパフォーマンスの向上を行っており、25%から50%の手数料削減の可能性があるという。
なお「STRK」は現在正式にローンチされていない。そのため「STRK」での手数料支払いはアップデート実施後すぐにサポートされるわけではないという。「STRK」が正式にローンチし、同ネットワークでトークン転送が可能になった後にサポートが開始されるとのことだ。
ちなみに今回のガバナンス投票は1月4日に開始され、1月8日の投票終了の時点で投じられた票の99.86%に相当する約16億票が賛成に投じられていた。
「スタークネット」は、zkRollup(zkロールアップ)を活用したイーサリアムのレイヤー2スケーリングソリューション。zkRollupとは、暗号技術を利用した証明技術「ゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)」活用のロールアップのこと。
ロールアップは、元となるブロックチェーンのセキュリティなどを活用しながら、ガス代(ネットワーク手数料)やネットワークの混雑解消を図るスケーリングソリューションである。
なお「スタークネット」は今年2024年後半にガバナンストークン「STRK」をローンチし、18億枚をユーザーに対して配布する予定を発表している。
The voting for @Starknet Alpha v0.13.0 has concluded, and the result is overwhelmingly in favor, with an impressive 99.86% approval rate! pic.twitter.com/7H6T0btbhk
— Starknet-Ecosystem.com (@StarknetEco) January 8, 2024
関連ニュース
- StarkNetにL3のzkEVM構築目指す「カカロット」、シードの資金調達を実施、フェンブシやOKXら参加
- イーサリアムL2「StarkNet」、アプリチェーン構築ツール「Starknet Stack」β版で提供へ
- イーサリアムL2「StarkNet」、Quantum Leapアップグレード完了
- イーサL2「StarkNet」、「Quantum Leap」アップグレードのガバナンス投票開始へ
- StarkNetにL3のEVM構築目指す「カカロット」がプレシードで資金調達、ヴィタリックも出資
参考:スナップショット
images:iStock/bizoo_n・dalebor