「Arbitrum Orbit」のL3チェーンで任意のガストークンサポートが可能に

Arbitrum OrbitのL3チェーンでカスタムガストークンのサポート開始

独自ブロックチェーンの構築をサポートするツールパッケージ「アービトラムオービット(Arbitrum Orbit)」採用のL3チェーンで、任意のERC-20トークンをガストークンとして利用可能になった。アービトラム財団(Arbitrum Foundation)の公式Xで1月5日発表された。

これまでオービットチェーンはガストークンとしてイーサリアム(ETH)しか使用できなかったが、同機能により各チェーンで独自のERC-20トークンをガストークンに指定することが可能になった。これにより、プロジェクトが独自の経済を構築可能になるとのことだ。

アービトラム財団によると、このカスタムガストークン機能は、ゲーム専用チェーンの「サイ(Xai)」や、UBI(ユニバーサルベーシックインカム)および分散型物理インフラストラクチャ(DePIN)を提供する「アビーブワールド(Avive World)」をはじめとした、いくつかのプロジェクトがすでに採用しているという。

「アービトラムオービット」は、イーサリアム(Ethereum)L2アービトラム(Arbitrum)を開発するオフチェーンラボ(Offchain Labs)提供のツールパッケージ。昨年10月にメインネットでのローンチが発表された。

同パッケージでは、メインネットの「アービトラムワン(Arbitrum One)」や「アービトラムノヴァ(Arbitrum Nova)」、そしてテストネットの「アービトラムゴエリ(Arbitrum Goerli)」、「アービトラムセポリア(Arbitrum Sepolia)」上にアービトラムの技術を採用した独自の専用チェーンをレイヤー3として作成可能にしている。

なお今回サポートが開始されたカスタムガストークン機能で利用できるのは、独自チェーンのベースチェーンとして選択したチェーンにて、既に発行されているERC-20トークンのうち要件を満たしているもののみである。

「アービトラムオービット」は昨年10月、データ可用性(DA)レイヤーのモジュラー型ブロックチェーンネットワーク「セレスティア(Celestia)」を統合したことを発表した。これによりブロックチェーンデータを「アービトラムワン」や「アービトラムノヴァ」に加えて「セレスティア」に公開することがオプションで選択できるようになっている。

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参考:アービトラムドキュメント
images:iStocks/dalebor

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この記事の著者・インタビューイ

田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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