Arbitrum OrbitのL3チェーンでカスタムガストークンのサポート開始
独自ブロックチェーンの構築をサポートするツールパッケージ「アービトラムオービット(Arbitrum Orbit)」採用のL3チェーンで、任意のERC-20トークンをガストークンとして利用可能になった。アービトラム財団(Arbitrum Foundation)の公式Xで1月5日発表された。
これまでオービットチェーンはガストークンとしてイーサリアム(ETH)しか使用できなかったが、同機能により各チェーンで独自のERC-20トークンをガストークンに指定することが可能になった。これにより、プロジェクトが独自の経済を構築可能になるとのことだ。
アービトラム財団によると、このカスタムガストークン機能は、ゲーム専用チェーンの「サイ(Xai)」や、UBI(ユニバーサルベーシックインカム)および分散型物理インフラストラクチャ(DePIN)を提供する「アビーブワールド(Avive World)」をはじめとした、いくつかのプロジェクトがすでに採用しているという。
「アービトラムオービット」は、イーサリアム(Ethereum)L2アービトラム(Arbitrum)を開発するオフチェーンラボ(Offchain Labs)提供のツールパッケージ。昨年10月にメインネットでのローンチが発表された。
同パッケージでは、メインネットの「アービトラムワン(Arbitrum One)」や「アービトラムノヴァ(Arbitrum Nova)」、そしてテストネットの「アービトラムゴエリ(Arbitrum Goerli)」、「アービトラムセポリア(Arbitrum Sepolia)」上にアービトラムの技術を採用した独自の専用チェーンをレイヤー3として作成可能にしている。
なお今回サポートが開始されたカスタムガストークン機能で利用できるのは、独自チェーンのベースチェーンとして選択したチェーンにて、既に発行されているERC-20トークンのうち要件を満たしているもののみである。
「アービトラムオービット」は昨年10月、データ可用性(DA)レイヤーのモジュラー型ブロックチェーンネットワーク「セレスティア(Celestia)」を統合したことを発表した。これによりブロックチェーンデータを「アービトラムワン」や「アービトラムノヴァ」に加えて「セレスティア」に公開することがオプションで選択できるようになっている。
Custom gas tokens for Arbitrum Orbit chains are now supported!
— Arbitrum (,) (@arbitrum) January 4, 2024
Orbit chains can now use any ERC20 token for their transaction fees, allowing projects to build vibrant native economies.
Since the initial launch of Arbitrum Orbit, custom gas tokens have been the most… pic.twitter.com/pxWh582q4M
関連ニュース
- イーサL2アービトラムの「Arbitrum Orbit」がメインネットで利用可能に、セレスティア統合も
- オフチェーンラボ、L3構築ツール「Arbitrum Orbit」発表
- イーサL2「Arbitrum」が約1時間半停止し回復、インスクリプションが原因か
- セレスティア、「Polygon CDK」で利用可能に
- アービトラムDAOが2340万ドルの追加予算を承認、助成金逃したプロジェクト支援で
参考:アービトラムドキュメント
images:iStocks/dalebor