ラジオ「あたらしい経済ニュース」では、ブロックチェーン・仮想通貨・トークンエコノミーについての最新ニュースの解説を編集部メンバーが平日毎日ラジオ音声でお届けします。またニュースの要点をまとめたトピックスも掲載していますので、ぜひとも1日のニュースのチェックにご活用ください(ラジオの再生はページ下部参照)。
マーク・ザッカーバーグ「Libraは法定通貨に競合しないし、アメリカの地位を維持するのに役立つ」と証言
・FacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグは、米国の規制当局が承認しない限り、Facebookは「世界のいかなる場所でもLibra決済システムの立ち上げに参加しない」というスタンスであることが、下院金融サービスの公聴会用の証言書により明らかになった
・ザッカーバーグ氏が証言する下院金融サービスの公聴会は日本時間で10月23日23時から行われる予定だ
・証言書の中で、ザッカーバーグ氏は「Libraは現法定通貨に競合するものではないと強調。代わりに、Libra AssociationはFRBや他の中央銀行と協力して、金融政策に干渉しないようにする」と記載
・さらに、ザッカーバーグ氏は「イノベーションを支援することの重要性を強調し、Libraが米国が金融リーダーシップの世界的地位を維持するのに役立つ」と記載している
「ステーブルコインに関するG7議長声明」が発表
・G7の財務大臣及び中央銀行総裁が、BIS決済・市場インフラ委員会(Committee on Payments and Market Infrastructures:CPMI)議長のブノワ・クーレ氏が議長を務めるG7ステーブルコインワーキンググループの最終報告書を提出。その報告書の仮訳を日本銀行が同行サイトで公開している
・報告書には現状のステーブルコインの課題である、法的確実性、健全なガバナンス、マネーロンダリング、テロ資金供与及びその他の違法な金融活動、決済システムの安全性、効率性及び公正性、オペレーションの頑健性やサイバー耐性、市場の公正性、データのプライバシー、保護及び移転可能性、消費者や投資家の保護、税務コンプライアンスなどが列挙されている
・また報告書には「もしステーブルコインがグローバルに受け入れられると、こうしたリスクは増幅される。また金融政策、金融安定及び公正な競争に関して言えば、新たなリスクが生起するかもしれない」と記載されている
・さらに「我々G7は、適切な設計及び明確かつリスクに応じた規制を遵守することによって、法律上、規制上及び監督上の課題やリスクに十分な対応がなされるまで、いかなるグローバル・ステーブルコインもサービスを開始すべきではないということに合意」と記載されている
TBCASoft、日本IBM、ソフトバンクが通信事業者向けのブロックチェーンソリューションを活用した戦略的提携の構想について発表
・TBCASoft, Inc.、日本アイ・ビー・エム株式会社、ソフトバンク株式会社の 3 社が、通信事業者向け のブロックチェーン・ソリューションを活用した戦略的提携の構想について発表
・TBCASoft は、通信事業者向けにブロックチェーン技術を開発している米国企業で、すでに世界の通信事業者 18 社が参加するキャリア間ブロックチェーン・ネットワークを構築している
・同提携構想はブロックチェーン技術を活用して、通信事業者やその携帯電話ユーザーへ新しいサービスの提供を目指すもので、革新的なビジネスモデルの創出を促進することを目的としている
・この構想に基づき、TBCASoft は技術とソリューションを提供し、日本 IBM はブロックチェーン技術、ブロックチェーン・ネットワークの導入と拡張のノウハウ、そしてソフトウエア・ソリューションを提供、ソフトバンクは通信事業者としての知見を提供するとのこと
・3社は、TBCASoft とソフトバンクなどが設立した通信事業者のグローバル・ブロックチェーン・コンソーシアム「Carrier Blockchain Study Group(キャリア・ブロックチェーン・スタディー・グループ、以下「CBSG」)」を通して、通信事業者のブロックチェーン技術活用に向けて共同で取り組んでいくとのこと
・なお最終契約の詳細は、今後数ヵ月以内に決定される予定とのこと
The Chainsmokersがブロックチェーン基盤のチケット販売プラットフォームYellowHeartに出資
・米ニューヨーク拠点のアーティストThe Chainsmokersと、彼らのマネージャーでDisuruptor RecordsのCEOである Adam Alpertがパブリックブロックチェーン上のチケット販売プラットフォーム「YellowHeart」に出資したことがMusic Business World Wideの報道で明らかになった
・YellowHeartはパブリックブロックチェーン上で完全に分散化されたプラットフォーム。同社は、アーティストやチームがファンを特定、マーケティング、直接販売できることを目指していて、2020年にローンチ予定
・YellowHeartのCEOは「ブロックチェーンは、すべてのチケットライフサイクルを追跡するユニークな能力を提供してくれます。つまり、チケットが真のファンの手だけに渡るようにできるということです」とコメント
・The Chainsmokersが所属するDisuruptor RecordsのCEOは「我々は、チケット売買で利ざや稼ぎをする人たちについてずっと言及をし続けていました。今回YellowHeartと提携できることで、アーティストやファンにコントロールを提供するスマートで効果的なソリューションを提供できることを非常に嬉しく思います」とコメント
電縁がLCNEMやOrbと協業開始を発表
・Webシステム開発やシステムコンサルティング、そしてブロックチェーンの開発なども行う株式会社電縁が21日にブロックチェーンの開発を行う株式会社LCNEMと協業開始を発表した。この協業によって両社が提供するブロックチェーン活用支援事業に属するビジネス面・技術面でのシナジー創出を目指す。今後両社では、システム開発における両社間での技術提供及び、営業・コンサルティング領域での協業体制の強化も行っていくとのこと
・また株式会社電縁は23日に地域通貨により地域活性化を支援するシステム開発会社株式会社Orbとの協業開始も発表した。この協業の目的はOrbと電縁による「Orb DLT」を使用したシステム導入の協力体制の強化とのこと
・「Orb DLT」は、Orbが開発・提供する独自の分散台帳技術(DLT)を用いたコミュニティ通貨プラットフォーム
・今回の協業では、Orbは「Orb DLT」をコミュニティ通貨決済等の基盤技術として電縁へ提供し、電縁はOrb DLTを用いたサービスの提案、コンサルティング、アプリケーションやその付随機能の実装を担当するとのこと
※詳しくはニュース解説は以下のラジオでお楽しみください
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(images:iStock / artsstock)