バイナンス前CEOのCZ、2月の判決まで米国に滞在

CZは2月の判決まで米国に滞在

大手暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンス(Binance)の前CEOであるチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao:CZ)氏は米国のアンチマネーロンダリング法違反に対する判決まで米国本土に留まる必要があると、リチャード・ジョーンズ(Richard Jones)連邦地裁判事は12月7日に述べた。

先月バイナンスホールディングスは43億ドル以上の罰金支払いに合意し、米国のアンチマネーロンダリング法と制裁法違反を認めた。CZ氏も有罪を認めており、また連邦ガイドラインで最高18か月の実刑判決に直面し、同氏はその刑期まで上訴しないことに同意している。

ジョーンズ判事は以前、2月の判決公判を前にCZ氏は居住するUAE(アラブ首長国連邦)へ戻ることができると述べていた。先月には連邦地裁判事がこの問題について検討すると話していた。

しかし司法省は、CZ氏が国外逃亡の危険性があるとして、米国内に留まるよう裁判官に求めた。CZ氏の弁護団は同氏が多額の保釈金の支払いと自らの行動の責任をとるために自発的に渡米したと指摘し、この主張に反論した。

それに対しシアトルの連邦地裁判事は7日に提出された法廷文書の中で司法省の意見に同意した。CZ氏がUAEへの帰国を許された場合に逃亡する可能性が低いことを裁判所に納得させていないと伝えた。

ジョーンズ判事は「前例がないとは言わないまでも、保釈金の額は相当のものだ。しかしその大部分は政府の手の届かない資産で構成されているようだ」と提出書類の中で述べた。

ただし保釈条件によれば、CZ氏は米国内であれば自由に旅行もできる。なお同氏の判決公判は来年2024年2月23日に予定されている。

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※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Binance’s former chief has to stay in US until February sentencing -filing
Reporting by Chris PrenticeEditing by Chris Reese and Leslie Adler
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
images:Reuters

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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