他社発行の暗号資産の法人課税を対象外とする方針固まる
2024年度の税制改正において、法人が保有する他社発行の暗号資産(仮想通貨)を、期末での時価評価課税から対象外として検討されることが決まった。日経新聞が12月6日報じた。
自民・公明の両党が5日、税制調査会を開き、各省庁の税制改正要望を査定。その中で、暗号資産の法人税制を見直すことが決定したとのことだ。
調整が進めば、12月中旬にまとめられる2024年度の与党税制改正大綱に盛り込まれるとのことだ。
本年度の与党税制大綱では、「自社発行の暗号資産保有に対する期末評価に対する対応」、「自社発行トークンの取得価格の評価方法」および「暗号資産レンディング事業者などの損益評価方法」が盛り込まれ、結果今年6月には企業が保有する自社発行分の暗号資産について、期末での時価評価課税から正式に除外された。
国内において他社発行の暗号資産が課税対象外となれば、関連企業が海外へ流出する理由となっていた問題のひとつは解決する他、国内ベンチャーキャピタルが出資の対価としてプロジェクトから暗号資産を受け取ることも可能になる。また国外プロジェクトが日本市場に参入する際の障害のひとつはクリアされることになる。
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参考:日経新聞
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