ブラジル大手銀イタウ、暗号資産取引を開始=ロイター

BTC、ETHより提供開始

ブラジルの銀行イタウ・ウニバンコ(Itau Unibanco)が、同社の投資プラットフォームの顧客向けに暗号資産取引サービスを12月4日に開始した。

デジタル資産の責任者であるグト・アントゥネス(Guto Antunes)氏はインタビューにて、イタウの新サービスはまず、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の取引からスタートするが、後に他の暗号資産も追加することを目指すと語った。

「ビットコインからスタートしますが、将来的には他の暗号資産にも拡大するのが包括的な戦略計画です」と同氏は述べ、拡大するかどうかは国内の暗号資産規制の進展次第だと付け加えた。

この動きにより、イタウはブラジルにおいて、暗号資産取引所のメルカド・ビットコイン(Mercado Bitcoin)や投資銀行BTGパクチュアル(BTG Pactual)のデジタル資産部門ミント(Mynt)、さらにはバイナンス(Binance)のような世界的大手などの他の地元企業と競争することになる。

またイタウはカストディアンとしての役割も果たし、ユーザーの資産を保護するため、ライバルとは一線を画すだろうとアントゥネス氏は主張した。 この動きは、2つの国内企業が暗号資産市場からの撤退を発表してから約1ヶ月後のことである。

証券会社や投資会社のXPは、暗号資産サービスを停止する理由を明らかにしなかったが、食肉業者JBSを傘下に持つコングロマリットJ&Fが所有する金融サービス会社ピックペイ(PicPay)は、規制上の不確実性を理由に挙げた。

関連ニュース

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Brazilian lender Itau launches crypto trading
Reporting by Paula Arend Laier; Writing by Andre Romani; Editing by Kylie Madry and Chris Reese
翻訳:髙橋知里(あたらしい経済)
images:Reuters

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

合わせて読みたい記事

【3/10話題】トランプがステーブルコイン法案の署名意向、金融庁が仲介業の新設提案、ジェミナイがIPO申請かなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

米SEC、グレースケールの「ポルカドット(DOT)現物ETF」の上場申請を受理

米証券取引委員会(SEC)が、米証券取引所「ナスダック(Nasdaq)」によって提出された、暗号資産(仮想通貨)ポルカドット(DOT)の投資信託「グレースケール・ポルカドット・トラスト(Grayscale Polkadot Trust)」の上場および取引に関する提案書を受理した。SECが3月7日に公表している

ナスダック上場企業初、バイオネクサスジーンラボがイーサリアム優先の財務戦略を採用

米証券取引所ナスダック(Nasdaq)上場のテクノロジー企業「バイオネクサスジーンラボ(BioNexus Gene Lab:BGLC)」が、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)に焦点を当てた新たな財務戦略に取り組むことを3月5日に発表した。戦略的財務資産にETHを採用するのは、ナスダック上場企業として初の事例となる