バイナンス、BUSDのサポートを12月に終了へ

バイナンスがBUSDのサポートを12月に終了

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、米ドルステーブルコイン「Binance USD(BUSD)」のサポートを終了することを11月29日発表した。

バイナンスは今年8月、「BUSD」について取り扱いを段階的に終了すると発表していた。なおこの対応は「パクソス(Paxos)が新たなBUSDのミント(発行/鋳造)を停止したため」と説明されている。

12月15日5:00 (UTC)までには「BUSD」の現物取引ペア等が削除され、取引は全て停止となるようだ。

また12月31日以降「BUSD」の出金は停止となり、「BUSD」の残高は「FDUSD」に自動的に変換されるとのこと。

なお「BUSD」自体はパクソスが来年2月まではサポートするため、それまでは償還が可能であるとのことだ。

ちなみに対象となる「BUSD」はイーサリアム(Ethereum)上のERC-20トークンとなる。BNBチェーン(BNB Chain)、アバランチ(Avalanche)、ポリゴン(Polygon)、トロン(Tron)、オプティミズム(Optimism)上で発行された「BUSD(Binance-Peg BUSD)」の出金については、9月に既に停止している。

「BUSD」取り扱い終了の経緯

今年2月、イーサリアム上の「BUSD」発行を行っていたパクソスは、強制措置への移行準備通知である「ウェルズ・ノーティス(Wells Notice)」を米証券取引委員会(SEC)から受け取っており、SECから「BUSDが証券であり、パクソスは連邦証券法に基づきBUSDの募集時に証券として登録すべきだった」と勧告を受けていた。

またパクソスは同月に、「BUSD」の発行を規制下に置くニューヨーク金融サービス局(NYDFS)から「BUSD」の発行停止命令を受けていた。

NYDFSは「パクソスがイーサリアム上でBUSDを発行すること」は認めているが、「バイナンスが他のブロックチェーン上において、パクソスが発行したBUSDを原資産とするBUSD(Binance-Peg BUSD)を発行すること」は認めていないと主張。これを受けパクソスは、「BUSD」の新規発行を2月21日に停止している。なおバイナンスはイーサリアム上の「BUSD」をロックすることで、BNBチェーンや他対応チェーン上で同額の「BUSD(Binance-Peg BUSD)」を発行している。

なお「BUSD」の有価証券性について、パクソスとSECが協議中であることが2月に報じられている。

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参考:バイナンス

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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