HECOチェーンブリッジから約130億円以上の暗号資産がエクスプロイト
中国発の暗号資産(仮想通貨)取引所「HTX(旧 フォビグローバル)」が運営する独自ブロックチェーン「HECO(ヘコ)チェーン」が11月22日に攻撃を受け、約130億円(8660万ドル)以上に相当する暗号資産がエクスプロイト(不正流出)した。
エクスプロイトの原因となったのは、イーサリアム(Ethereum)ブロックチェーンと「HECOチェーン」の間でトークンを移動するために使用されるHECOチェーンブリッジだ。
今回行われた攻撃のなかで、ブリッジへの攻撃をもとにHTXが管理するホットウォレットが侵害されたことで引き起こされたエクスプロイトが発見されており、HTXは攻撃を受けていない別のホットウォレットからリカバリウォレットと呼ばれるウォレットへの資金の移動を開始しているとのことだ。
このエクスプロイトに関して、トロンとビットトレントの創設者であり、実質的なHTXのオーナーとして知られているジャスティン・サン(Justin Sun)氏は、「HTXはホットウォレットの損失を完全に補填します。入出金は一時的に停止されました。HTXの全資金は安全であり、コミュニティは安心できます。私たちはハッキング攻撃の具体的な理由を調査しており、調査が完了し原因が特定され次第サービスを再開いたします」と自身のXにて述べている。
「HECOチェーン」はHTXの前身であるフォビグループが2020年12月にグローバル向けに正式ローンチした独自のパブリックブロックチェーン。ネイティブトークンの「HT」トークンの保有量に応じて、ガス代の割引が受けられる「メタトランザクション(Meta Transaction)」という機能を採用している。
HTX and Heco Cross-Chain Bridge Undergo Hacker Attack. HTX Will Fully Compensate for HTX’s hot wallet Losses. Deposits and Withdrawals Temporarily Suspended. All Funds in HTX Are Secure, and the Community Can Rest Assured. We are investigating the specific reasons for the hacker…
— H.E. Justin Sun 孙宇晨 (@justinsuntron) November 22, 2023
関連ニュース
- フォビジャパン、独自パブリックチェーン「HECOチェーン」提供へ
- EVM互換の国産ブロックチェーン「Japan Open Chain」、IEOに向けフォビジャパンと覚書締結
- フォビジャパンがコスプレトークン(COT)取扱いへ、国内3例目
- フォビジャパン、オーエムジー(OMG)取扱いへ
- 米コインベースでGNO、MTL、SWFTC、SYLO、ABT上場へ
images:iStocks/natasaadzic