1,000億円規模の「SBIデジタルスペースファンド」が運用開始
SBIホールディングスが、Web3やメタバースへ投資する1,000億円規模の「SBIデジタルスペースファンド」の運用開始を11月9日発表した。
同ファンドは、SBIホールディングスの100%子会社で、ベンチャーキャピタルファンドの運用・管理を行うSBIインベストメントが運営を行う。なお同ファンドの正式名称は「SBI Venture Fund2023投資事業有限責任組合」とのこと。
同ファンドの投資対象は、Web3・メタバースなどの「デジタルスペース」に加え、これまでSBIが注力してきた「AI」「fintech」「ヘルスケア」「DX(デジタルトランスフォーメーション)」「Climate Tech(クライメイトテック)」など、今後の成長産業と見込まれる幅広い領域の革新的技術・サービス領域になるという。
また同ファンドの投資家には、既存投資家である三井住友銀行や第一生命保険、みずほ銀行、福岡銀行が参加している他、新たな投資家として日本生命保険相互会社やマンダム、サンヨー食品などの機関投資家および大手事業会社から出資を受けているとのことだ(同ファンドの主な出資者は下記参照)。
SBIインベストメントでは、これまでに7,167億円(2023年9月1日時点)のベンチャーファンドを組成してきたとのこと。近年では、2015年に組成した「FinTechファンド」(出資約束金総額:300億円)を皮切りに、2018年の「SBI AI&Blockchainファンド」(出資約束金総額:600億円)、2020年の「SBI 4+5ファンド」(出資約束金総額:1,000億円)と国内最大級の旗艦ファンドを組成していたという。
今回の「SBIデジタルスペースファンド」は、「SBI 4+5ファンド」の後継および新たな旗艦ファンドとして組成をしたとのことだ。
なおSBIホールディングスは今回の発表と同日、昨年5月に業務提携していたSCベンチャーズ(SC Ventures)と、アラブ首長国連邦(UAE)にてデジタルアセット合弁投資会社を設立することを発表している。
SCベンチャーズは、世界的な総合金融グループである英スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank)のベンチャー投資&インキュベーション部門である。
SBIデジタルスペースファンドの主要投資家一覧
三井住友銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行、SBI新生銀行、大和証券グループ本社、岩井コスモ証券、岡三証券グループ、極東証券、むさし証券、福岡銀行、足利銀行、広島銀行、仙台銀行、大光銀行、筑波銀行、第一生命、日本生命、NEO BANK住信SBIネット銀行、SOLXYZ、北電子(KITAC)、ザインエレクトロニクス(THine)、ITOKI、太陽ホールディングス、マンダム、一般社団法人広島国際文化財団、ナック、サンヨー食品、TOPPAN、PRONEXUS、住友不動産、MOBILIX、金秀グループ
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参考:SBI HD
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