dYdXチェーンがオープンソース化
分散型取引所(DEX)dYdX(ディーワイディーエックス)の開発会社であるdYdXトレーディング(dYdX Trading)が、「dYdXチェーン」のオープンソース化を10月24日発表した。
dYdXに関するプロトコル・オーダーブック(取引板)・フロンドエンドなどのコードは完成し、監査も完了したとのこと。そのうえで「dYdXチェーン」は、誰もが使えるオープンソースになったとのことだ。
dYdXは昨年6月、「dYdX v4」をコスモス(ATOM)エコシステム上に構築することを発表。コスモスの独自ブロックチェーン開発キット「CosmosSDK」を利用して「dYdX v4」を構築するブロックチェーンの開発を進めるとしていた。なお現在「dYdX v4」の呼称は「dYdXチェーン」に統一変更されている。
今回の「dYdXチェーン」オープンソース化は、現在イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ソリューションである「スタークネット(Stark-net)」上に構築されている「dYdX V3」からコスモス系チェーンとなる「dYdXチェーン」への移行の第一歩となるとのこと。
チェーン移行の次段階としては、最初のブロック「ジェネシス(Genesis)」を作成する3つのフェーズからなるイベントが行われる。その後メインネットのアルファ版・ベータ版の公開を経て、最終的にメインローンチされるとのことだ。
なお「dYdXチェーン」へ移行するとdYdXの運営はトレーディング社からコミュニティに移り、「dYdX Operations SubDAO」のガバナンスによって運営方針が決定されることになる。これによりdYdXはDEXとして「完全な分散化」を達成するとしている。
これについてdYdX創業者のアントニオ・ジュリアーノ(Antonio Juliano)氏も「dYdXチェーンによってdYdXは、コードによって完全に運営される取引所となり、ユーザーによって管理される取引所になる」と述べている。
今月、トレーディング社はdYdXコミュニティのビルダー、トレーダー、ステークホルダーと対等な立場になるために公益法人へと切り替えを行っている。
なおこのことは、主要なDeFi(分散型金融)企業が公益法人へ移行した初めての事例になるとのことだ。
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参考:dYdX
デザイン:一本寿和
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