珠洲市でデジタル地域通貨サービス開始へ
石川県金沢市に本店を置く北國銀行が、デジタル地域通貨サービス「トチツーカ」を開始すると9月29日発表した。石川県の珠洲市、石川県鳳珠郡能登町に本店を置く興能信用金庫、デジタルプラットフォーマー(Digital Platformer)と共同で同サービスを開始する。
発表によれば、石川県珠洲市で10月2日より始まるデジタル地域通貨サービスにて、専用のアプリ「トチツーカ」が使えるようになるという。
「トチツーカ」を使用することで、珠洲市が発行するポイント「トチポ(珠洲トチポ)」と北國銀行が発行するステーブルコイン「トチカ(石川トチカ)」を市内の加盟店で利用可能となるとのこと。
また「トチツーカ」利用開始時には、マイナンバーカードの署名用電子証明書にて本人確認を実施し、安産性の高い取引実現を目指すとのことだ。
「トチポ」は「健康ポイント」、「自然共生ポイント」等として市より付与されるという。「健康ポイント」は、健康運動教室への参加や1日の歩数などに応じて2~30ポイント付与されるとのこと。また「自然共生ポイント」は、植林などの森林保全活動や海岸清掃などで100ポイント付与されるという。「トチポ」の利便性が向上することで、これらの取り組みも促進される考えだ。なお1トチポ(ポイント)1円換算で取引できるようになるとのこと。
ステーブルコインの「トチカ」はユーザーが直接チャージする形式をとる。
また「トチポ」、「トチカ」は、住んでいる自治体を問わず誰でも利用可能とのこと。
「トチポ」を活用することで珠洲市では、ポイントの発行・記録、店舗管理、決済業務等を一元化し、地域の生産性向上を目指すとのこと。
また北國銀行は他県内自治体と連携・導入を図り、自治体のポイント事業の効率化を実現させ、地域の利便性向上を目指す狙いだという。
なお「あたらしい経済」編集部が北國銀行の担当者に確認したところ、「トチツーカ」に採用されているブロックチェーンは、イーサリアムベースを採用したプライベートチェーンとのこと。同チェーンはデジタルプラットフォーマーと北国銀行で独自開発したパーミッション型のものとのことだ。
北國銀行は2023年度中に「トチカ」を提供する予定であり、今後も「トチツーカ」のサービス拡充を通じ、地域のキャッシュレス化と行政サービスのデジタル化を推進していく姿勢だ。
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参考:北國銀行
デザイン:一本寿和
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