クシムがカイカエクスチェンジHDと経営統合へ
国内ブロックチェーン関連企業のクシムが、資本業務提携関係にあるCAICA DIGITAL(カイカデジタル)と新たな資本業務提携を行い、第三者割当増資を引き受けることを9月21日発表した。
またクシムは、カイカデジタルの連結子会社であるカイカエクスチェンジホールディングスの株式を取得し、経営統合も行うことも併せて同日に発表している。
発表によるとこの経営統合により、カイカエクスチェンジHDの子会社となる国内暗号資産(仮想通貨)取引所Zaif(ザイフ)運営のカイカエクスチェンジ、同じく子会社の暗号資産投融資事業を行うカイカキャピタルについてもクシムの連結子会社になる予定とのことだ。
クシムは昨年3月、ブロックチェーン技術や暗号理論を用いたビジネス企画およびR&D、トークノミクス設計と開発を実現するWeb3スタートアップ企業チューリンガムを連結子会社化。その後今年4月にチューリンガムはカイカエクスチェンジと提携し、「Zaifの開発プロジェクトマネジメント支援業務」と「暗号資産の新規上場対応業務におけるアドバイザリー」を行っていた。
今回のクシムのカイカエクスチェンジHDの経営統合によって、同社は主に垂直統合型のビジネスモデル展開を目指すとのこと。なお垂直統合は、製品やサービスを作る際に今まで外部に任せていた活動を自社で担うことである。
具体的には、 「トークン企画/発行」をチューリンガムが担い、 「上場審査→プライマリー→セカンダリー」をZaif(ザイフ)が担うことで、Web3ビジネスの根幹とされるトークノミクスのバリューチェーンをグループがワンストップで実現することが可能になるとのことだ。
クシムの調査によると、トークン企画発行機能と暗号資産交換所機能の両方保有する国内法人は確認できず、海外では米Coinbase(コインベース)の他、Binance(バイナンス)が代表的とのこと。したがって、今回の経営統合は国内市場におけるマーケットポジショニングの観点で差別化を図ることができ、競争優位性を高めることが可能だとクシムは考えているとのことだ。