ビットフィネックスの企業としてビットコイン保有が明らかに
海外暗号資産(仮想通貨)取引所ビットフィネックス(Bitfinex)の最高技術責任者(CTO)パオロ・アルドイーノ(Paolo Ardoino)氏が、ビットコイン(BTC)を企業として保有していることを9月3日発表した。
パオロ・アルドイーノ氏は、「BTCから多大な恩恵を受けている暗号資産取引所は、利益の一部をBTCに再投資すべきだ」とし、ビットフィネックスではBTCを「ライトニングネットワークやリキッドネットワーク、RGBプロトコルに再投資している」とX(旧ツイッター)で説明した。
またメディア「ブロック(The Block)」は、情報筋の話をまとめる形で、「ビットフィネックスはバランスシート上でBTCを保有している」とし、「ビットフィネックスはこれまで取引手数料の一部をBTCで保有してきた」と9月4日に報じている。なお報道によると、ビットフィネックスが保有しているBTCの数量については、明らかになっていないという。
なおオンチェーン情報を追跡する為のインテリジェンス・プラットフォーム「アーカム(Arkham)」では、ビットフィネックスは約17.8万BTCを保有しているというデータが確認できる。ビットフィネックスは、アーカムにおけるBTC保有ランキングで、暗号資産取引所バイナンス(Binance)の約24.8万BTCに次ぐ第2位となっている。
ライトニングネットワークとRGBについて
ライトニングネットワークとは、ビットコインブロックチェーンのオフチェーン・スケーリングソリューション。ブロックチェーンの外で取引を行うオフチェーン取引により、BTCの決済速度の向上や少額決済(マイクロペイメント)、安価な送金手数料を実現する技術である。
なおRGBプロトコルとは、2017年に考案されたビットコインネットワーク上でスマートコントラクトを実現するためのプロトコルだ。RGBプロトコルは、ビットコインブロックチェーンだけでなく、ライトニングネットワークの機能性も拡張することから、ライトニングネットワーク上での分散型金融サービスの提供を可能にする技術として注目されている。
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参考:Paolo Ardoino氏・The Block・Arkham
デザイン:一本寿和
images:iStocks/VPanteon・LongQuattro