自社株買い受け、ロビンフッドの株価上昇も
株式や暗号資産(仮想通貨)の取引アプリを提供する米ロビンフッド・マーケッツ(Robinhood Markets)が、昨年11月に破綻した暗号資産交換業者FTXの創業者で前CEOサム・バンクマンフリード(Samuel Bankman-Fried:SBF)被告がかつて所有していた押収株約6億600万ドル(約885.8億円)の買い戻しを完了した。ロビンフッド・マーケッツが9月1日発表した。
こららの株は1月、米連邦破産法11条(チャプター11)に基づく破産申請を行ったFTXの資産整理の一部として、米国司法省(DOJ)により押収されていた。
今回の発表によればロビンフッド・マーケッツは、8月30日に米国連邦保安局(USMA)と株式売買契約を締結。8月31日に55,273,469株すべてを総額605,694,411.59ドル(1株当たり約10.96ドル)で購入完了したという。
同社CFOのジェイソン・ワーニック(Jason Warnick)氏は「私たちはこれらの株式の購入を完了できたことを嬉しく思っており、顧客と株主のために成長計画を実行することを楽しみにしている」とコメントした。
これをうけロビンフッド株の価格は約4%上昇。9月1日10:30時点で11.37ドル(約1,662円)を記録した(NASDAQ調べ)。
ロビンフッド・マーケッツは2月の第4四半期決算説明会で、取締役会がエマージェント・フィデリティ・テクノロジーズ社(Emergent Fidelity Technologies Ltd.)が購入した5500万株の「大半または全部の購入を追求する」ことを承認したと発表していた。
なおエマージェント・フィデリティ・テクノロジーズ社はFTXの持ち株会社だ。FTXの共同創設者であるゲイリー・ワン氏が2022年5月に同社を通じてロビンフッド株を購入していた。
ちなみにゲイリー・ワン氏はFTX破綻に関連する罪を認め、捜査に協力している。
SBF被告は自身のヘッジファンドであるアラメダリサーチ(Alameda Research)で発生した負債を支払うため、FTXの顧客から数十億ドルを盗んだとして訴えられている。本人は詐欺罪について無罪を主張している。SBF被告は10月に裁判を受ける予定だ。
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参考:ロビンフッド・ロビンフッド(第四半期決算説明)・フォーム8-k(提出書類)
デザイン:一本寿和
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