公開から1年足らずでの廃止決定
米ビデオゲーム小売のゲームストップ(GameStop)が、暗号資産(仮想通貨)ウォレット「ゲームストップウォレット(GameStop Wallet)」を廃止する。8月2日各社が報じた。
ゲームストップのウェブサイトでは現在、「ゲームストップは、暗号資産領域の規制が不透明なため、2023年11月1日にiOSおよびChrome Extensionウォレットを市場から削除することを決定しました」とのポップアップが表記されるようになっている。
またゲームストップはユーザ―に対し、2023年10月1日までにシークレットパスフレーズにアクセスできるようにしておくことを推奨している。シークレットパスフレーズによりユーザーは、「ゲームストップウォレット」に互換性のあるウォレットでアカウントが復元可能なようだ。
ゲームストップは昨年5月に「ゲームストップウォレット」を発表していた。同ウォレットはGoogleのChromeウェブストアから機能拡張としてブラウザにインストールできる、ユーザーが秘密鍵を管理するノンカストディアル型のウォレットだ。
同ウォレットを利用することで、ゲーマーなどはウェブブラウザを離れることなく暗号資産やNFTを保管、送受信、利用可能であった。また「ゲームストップウォレット」は、同社のNFTマーケットプレイスでも利用可能とのことだった。
暗号資産規制について
今回ゲームストップが発表した「暗号資産領域の規則の不透明さ」がどの領域を指すかなどの詳細は明らかになっていない。
しかし米国においての暗号資産領域の規制は強化傾向にある。
米証券取引委員会(SEC)は米国の暗号資産関連企業に対し、複数の訴訟を起こしており、現在もその多くが進行中だ。
今年2月には、米投資アプリ運営のロビンフッド(Robinhood)が、米証券取引員会(SEC)より召喚状を受け取っている。この召喚は、ロビンフッドの「暗号資産の上場、暗号資産の保管、顧客の開示、プラットフォームの運用」に関する調査のためだという。なおロビンフッドは3月、暗号資産ウォレット「ロビンフッドウォレット(Robinhood Wallet)」を全iOSユーザーへ正式リリースしている。
また大手暗号資産取引所のコインベース(Coinbase)は、昨年7月21日、SECに対し「デジタル資産証券規制に関する規則制定を求める請願書」を提出しており、明確なルール策定を求めるため、今もなおSECと法廷で争っている。
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参考:レザーデジタル
デザイン:一本寿和
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