暗号資産に触れる機会を拡大
香港大手銀行のHSBC香港(香港上海銀行)がユーザーにビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の上場投資信託(ETF)を提供開始したようだ。暗号資産(仮想通貨)ジャーナリストのコリン・ウー(Colin Wu)氏をはじめ、各社が6月26日報じている。
その報道によれば、HSBCでは香港証券取引所に上場している暗号資産ETFを提供しているという。ウー氏がツイートした時点(日本時間:6月26日18:36)で、同取引所にはCSOPビットコイン先物ETF、CSOPイーサリアム先物ETF、サムスン・ビットコイン先物アクティブETFを含むETFが取り扱われているとのことだ。
またウー氏はHSBCのこの動きについて、香港ユーザーが暗号資産に触れる機会拡大を目的としていると指摘している。
なお各社報道によれば2022年3月時点で、HSBC香港には170万人のモバイル顧客がおり、すべての小売取引の約95%はオンラインで処理されているとのことだ。
暗号資産に寛容な香港
香港では暗号資産推進の機運が高まっている。
香港のポール・チャン(陳茂波)財政長官は今年1月に行われたweb3関連のイベントで講演し、香港が暗号資産のハブ(中心地)になることを目指していると述べていた。
また5月には、香港の銀行規制当局である香港金融管理局(HKMA)が会議の中で、HSBC香港およびスタンダードチャータード銀行(Standard Chartered)、中国銀行などの金融機関らへ、暗号資産取引所を顧客として受け入れていない理由を質問。HKMAは金融機関らに対し、暗号資産取引所を怖がらないよう促し、顧客として受け入れるよう要請したと報じられている。
SCOOP: HSBC, the largest bank in Hong Kong, today allows its customers to buy and sell Bitcoin and Ethereum ETFs listed on the Hong Kong exchange, and is also the first bank in Hong Kong to allow it. The move will expand local users’ exposure to cryptocurrencies in Hong Kong. pic.twitter.com/vH0LieSVGw
— Wu Blockchain (@WuBlockchain) June 26, 2023
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