シタデルやフィデリティら設立のEDX Marketsが運営開始
米金融大手企業らが昨年9月に設立した機関投資家向けのデジタル資産取引所「EDX Markets(EDXM)」が、運営開始を6月20日発表した。一部報道によると、ここ数週間で取引を開始していたようだが、今回正式に発表がされたことになる。
なお同取引所が立ち上げにあたり取り扱いをしているのは、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)の4銘柄の暗号資産(仮想通貨)取引だ。
「EDXM」は、チャールズ・シュワブ(Charles Schwab)、シタデル・セキュリティーズ(Citadel Securities)、フィデリティ・デジタルアセット(Fidelity Digital Assets)といった大手金融機関や、パラダイム(Paradigm)、セコイアキャピタル(Sequoia Capital)、ヴァーツフィナンシャル(Virtu Financial)などの暗号資産関連のベンチャーキャピタルらによって支援され、独立した事業体として運営がされている取引所だ。
「EDXM」では、顧客のデジタル資産を直接取り扱わない「ノンカストディアル(非保管)」モデルの取引所となっている。第三者の銀行や暗号資産カストディ機関を利用して顧客資産を保管する。
また「EDXM」では個人投資家に直接サービスを提供していない。フィデリティなどの証券会社を通じて注文を出す、株式市場と同様の形式をとる取引所となっている。
発表によると「EDXM」は、今年後半にも「EDXM」でマッチングされた取引を決済する「EDXクリアリング(EDX Clearing)」を開始する予定とのこと。これにより「中央のカウンターパーティー(相手先の金融機関)に対する取引を促進し、参加者は価格競争の強化や決済リスクの低減の恩恵を受けることができ、また業務効率も向上する」と説明されている。
さらに「EDXM」は成長戦略の一環として、追加の資金調達を実施したことを発表している。
このラウンドには、マイアミ・インターナショナル・ホールディングス(Miami International Holdings)、DVクリプト(DV Crypto)、グローバル・トレーディング・ストラテジーズ(GTS)、GSRマーケッツ(GSR Markets)、ハドソン・リバー・トレーディング(HRT Technology)が参加したとのこと。
このラウンドに参加した投資家は、既存の設立投資家連合に加わるとのことだ。なお調達した資金は、「EDXM」の取引プラットフォームをさらに発展させ、市場での地位を強固にするために活用するとのことだ。
なお「EDXM」は昨年10月、カストディアンとしてブロックチェーンインフラ開発企業パクソス(Paxos)を採用したことを発表している。
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参考:EDXM
デザイン:一本寿和
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