バイナンス英国部門、当局へのライセンス申請取り消し明らかに

バイナンスが英国でのライセンス申請を取り消し

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、英国にて事業を行うためのライセンス申請を取り消していたことが、各社報道により明らかになった。

英国の金融規制当局であるFCA(金融行動監視機構)によると、バイナンスの英国部門バイナンスマーケッツリミテッド(Binance Markets Limited)によるライセンス申請の取り消し要求は、5月30日時点で完了していたとのこと。なおFCAはこのことを6月7日に公表していた。

バイナンスは6月12日に、キプロス共和国における暗号資産サービスプロバイダーとしての登録を抹消申請中であることが、キプロス証券取引委員会CySECの報告により分かっている。

またバイナンスは、オランダにて暗号資産サービスプロバイダー(VASP)ライセンスを取得できなかったため、同国の市場から撤退することを6月16日に発表している。

これらのことは、今年5月に欧州連合(EU)の暗号資産市場規制法案(MiCA/マイカ)が採択されたことを受けて、バイナンスはMiCA準拠に注力する方針であるともみられている。

これまでの英国でのバイナンスの動き

バイナンスは2021年6月にイギリス金融規制当局であるFCAから、サービス停止の通知を受けていた。またFCAはバイナンスについて、同国にて規制されていない取引所であるとして消費者に対し警告を行っていた。

FCAは、バイナンスグループが英国の顧客にWebサイト「Binance.com」を介してサービスを提供しているとして指摘しており、ローンチ前のバイナンスUKとその運営会社であるバイナンスマーケッツリミテッドおよびバイナンスグループが英国にて規制に準拠するライセンスを保持していないと説明をしていた。

なおバイナンスUKのウェブサイトでは現在も、「バイナンスの英国拠点の企業バイナンスマーケッツ(Binance Markets)は英国の規制下で活動することが許可されておらず、まだいかなるビジネスも行っていない」と、FCAからの要請を受けたことについての声明が表示されている。

はじめてのビットコインはメルカリで

関連ニュース

参考:FCA
デザイン:一本寿和

images:iStocks/Abscent84・8213erika

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【11/1話題】イミュータブルがSECからウェルズ通知、アルゼンチンLABITCONFがサトシの正体明かすと告知など(音声ニュース)

イミュータブルが米SECからウェルズ通知受ける、「IMX」証券性の疑いか、アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開、Crypto[.]comがSEC登録ブローカーディーラー買収、米国ユーザーに株式取引機会提供へ、セキュリタイズ、トークン化資産の管理機能統合の「Securitize Fund Services」立ち上げ、米マイクロストラテジー、「21/21プラン」で420億ドル調達を計画、ビットコイン購入資金で、BIS、中国主導の「中銀デジタル通貨」プロジェクトから離脱、Sui対応の携帯型ゲーム機「SuiPlay0X1」、格闘ゲーム『サムライスピリッツR』リリースへ、ヴィタリック、イーサリアム最後のチェックポイント「ザ・スプラージ」解説、バイナンス共同創業者、「Web3が身近な社会実現目指す」と語る。伝統的金融や規制当局と協力の姿勢も=BBW

Sponsored

アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知(有識者コメントあり)

アルゼンチンで11月1日から開催されるビットコイン(Bitcoin)のカンファレンス「LABITCONF(Latin American Bitcoin & Blockchain Conference)」にて、ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトが自身の正体を明らかにすると、同カンファレンスの公式Xよりプレスリリースが出された

フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開

米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)が、「オンチェーン米国政府マネーファンド(OnChain U.S. Government Money Fund:FOBXX)」をイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2(L2)ブロックチェーン「ベース(Base)」上でローンチした。フランクリン・テンプルトンが公式Xにて10月31日発表した