ブラジル大手暗号資産取引所メルカドビットコイン、決済機関ライセンス取得

メルカドビットコインが決済機関ライセンスを取得

ラテンアメリカ最大級の暗号資産(仮想通貨)取引所であるメルカド・ビットコイン(Mercado Bitcoin)が、ブラジル中央銀行から決済機関として認可されたと地元紙のバロール・エコノミコ(Valor Economico)が6月2日報じた。

この認可を受けメルカド・ビットコインは、ブラジルにおいて暗号資産に関する決済事業及びデジタルバンキングソリューションのMBペイ(MB Pay)を開始するという。

MBペイでは、デジタル債券投資・ステーキング・その他の金融取引などの取引所で保有する暗号資産を利用した特定のデジタルバンキングサービスをブラジルユーザー向けに提供するという。

またメルカド・ビットコインは今後数ヶ月の間に、自社発行の暗号資産決済カードを発売する予定とのことだ。

メルカド・ビットコインの親会社2TMグループの取締役会長兼CEOであるロベルト・ダニョーニ(Roberto Dagnoni)氏は「ブラジル中央銀行の承認は私たちにとって非常に重要なステップだ。これにより、私たちは事業の拡大を続け、顧客により良いサービスを提供できるようになる。」とコメントしている。

なお、海外暗号資産取引所のクリプトドットコム(Crypto.com)も昨年12月15日、ブラジル中央銀行から決済機関ライセンス(EMI)を取得している。

メルカドビット・コインは2021年7月、ソフトバンク・ラテンアメリカ・ファンド(SoftBank Latin America Fund)から2億ドル(当時のレートで約220億円)を調達していた。

また今年4月には、米マスターカード(Mastercard)の新たな取り組みである「マスターカードクリプトクレデンシャル(Mastercard Crypto Credential)」への参加を予定していることが発表されていた。この取り組みは、パブリックブロックチェーン取引の信頼性を高めるためのもので、様々なユースケースが検討されていた。

メルカド・ビットコインは、米国・ラテンアメリカ・カリブ海のコリドー間送金を実現するための初期プロジェクトに協力しているとのことだった。

関連ニュース

参考:Valor Economico
デザイン:一本寿和
images:iStocks/BlackSalmon

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

Sponsored

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している

マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携

米決済大手マスターカード(Mastercard)のマルチトークン・ネットワーク(MTN)が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のブロックチェーン基盤決済システム「キネクシスデジタルペイメント(Kinexys Digital Payments)※旧オニキス(Onyx)」と連携したと11月21日発表した