UAEでのライセンス取得手続き開始へ
米暗号資産(仮想通貨)取引所のジェミナイ(Gemini)が、アラブ首長国連邦 (UAE) のユーザー向けに暗号資産サービスライセンス取得へ向けた手続きを開始したと5月31日発表した。
発表にてジェミナイは、ライセンス取得を目指す理由として、UAE市場での暗号資産に対する熱意の高まりを挙げた。またジェミナイは、UAEの規制当局やスタートアップ、その他のエコシステム参加者と熱心な対談を行ったことも報告。このことからUAEへの投資・参画への意欲が高まったと報告している。
調査結果でも可能性を感じているジェミナイ
今回ジェミナイは、20カ国を対象に暗号資産の普及状況を調査したレポートを併せて発表。
同レポートによれば、UAEでは調査対象者の35%以上が暗号資産を購入していたのに対し、米国ではわずか20%にとどまったという。
また、UAEで暗号資産を保有していない人の32%近くが、今後1年間に暗号資産を購入する可能性があると回答したとのこと。
またUAEの暗号資産所有者のうち33%が、実店舗などでの購入に暗号資産を使用しているという。それに対し、全世界の所有者ではわずか19%にとどまったという。
なお今回の発表では、UAEにおける拠点をどこに置くかなどの発表はなされていない。一部報道によれば、アブダビとドバイの両方に拠点を設立する可能性があるとも報じられている。
ジェミナイの近況
ジェミナイは4月21日、米国以外のユーザーへ向けた暗号資産取引所を運営することを発表。これは米国内での暗号資産業界への規制強化が進む中での動きとなった。
なお4月24日、アジア太平洋地域(APAC)の新たな最高経営責任者(CEO)を指名し、インド共和国に新たな開発拠点を設立することを発表。併せて現地で積極的な採用活動を実施することも発表している。
5月26日には、欧州の拠点をアイルランドにしたことを発表している。また同日、同社提供の「ジェミナイアーン(Gemini Earn)」が証券法違反だと主張する米証券取引委員会(SEC)の訴訟の却下を米判事に要請していた。