StrikeがUSDTに対応へ
ビットコインのライトニングネットワーク上に構築されたデジタル決済プラットフォームストライク(Strike)に、米ドルステーブルコイン「USDT」のサポートが追加されるようだ。「USDT」発行のテザー(Tether)社が5月22日発表した。
ストライクでは、アプリから直接ビットコインの売買ができ、グローバルに資金の送金が可能である。
TheBlockの報道によると今回のストライクの「USDT」対応により、ステーブルコインである「USDT」を介したオンランプ(法定通貨から暗号資産への交換)とオフランプ(暗号資産から法定通貨への変換)が出来るようになるとした他、ストライクアプリ内での「USDT」による決済が可能になると伝えられている。
なお今回ストライクが対応する「USDT」が、どのブロックチェーンに対応したものかについては、具体的な発表はない。
発表にてテザー社は、「テザーのデジタル通貨の安定性と実用性に、ストライクの革新的な決済ソリューションが加わることで、ユーザーは安全で効率的な新時代の取引を体験できる」と伝えている。
テザー社のCTOであるパオロ・アルドイーノ(Paolo Ardoino)氏は「(今回の統合は)信頼性が高く効率的なデジタル決済ソリューションとして、ステーブルコインが受け入れられ、認知されつつあることを意味し、暗号資産業界にとって極めて重要な瞬間」と述べ、「今回の協業は、デジタル通貨の普及を促進し、イノベーションを促進し、すべての人にとってより包括的な金融エコシステムを実現すると信じている」と伝えた。
なおストライクは先週19日、サポート対象国を65ヵ国以上に増やすことを発表している。現在は米国・アルゼンチン・エルサルバドルのみサービス提供されていたが、今回の対応によって約30億人へサービス提供が可能になるとした。
ちなみに記事執筆時(2023年5月23日11:00時点)での「USDT」の時価総額は、約11.5兆円である(コインマーケットキャップ調べ)
ストライクの他社連携事例
ストライクは昨年4月、ECプラットフォーム提供のショッピファイ(Shopify)と連携。これによって米国のショッピファイ加盟店は、世界中の顧客のビットコインの支払いをライトニングネットワークを活用し受け入れられるようになった。
また同年12月にはアフリカ諸国への即時低額決済を可能にするサービス「センドグローバリー(Send Globally)」を発表。アフリカの決済プラットフォームであるビットノブ(Bitnob)と提携し、アフリカへの即時決済を実現している。
ライトニングネットワークとは
ライトニングネットワークは、ビットコインブロックチェーンのオフチェーン・スケーリングソリューション。ブロックチェーンの外で取引を行うオフチェーン取引により、BTCの決済速度の向上や少額決済(マイクロペイメント)、安価な送金手数料を実現する技術である。
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参考:テザー
デザイン:一本寿和
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