Web3インキュベーター「FLICKSHOT」が約7億円の資金調達、ファーストクローズで

フリックショットが約7億円の資金調達

Web3インキュベーターのフリックショット(FLICKSHOT)が、ファーストクローズで約7億円の資金調達を完了したと5月22日発表した。

今回ラウンドに参加した投資家は、ミクシィ(MIXI)、ディー・エヌ・エー(DeNA)、セガサミーホールディングス、オルソ(ORSO)、三菱UFJキャピタル、SW WEB3ソレイユファンド(SW WEB3 SOLEIL FUND)、Wファンド(W fund)、Fベンチャーズ(F Ventures)といった企業の他、エンジェル投資家の三木寛文氏、有安伸宏氏、HEROZ創業者で代表取締役を務める髙橋知裕氏、LIFULL社長室長の筒井敬三氏、公認会計士の相京俊信氏、公認会計士兼エンジェル投資家の曽我健氏らが参加したという。

なおフリックショットによる今回の資金調達の目的は、投資資本の増強とのこと。具体的な使途は明かされていないが、フリックショットは今後、グローバルスタートアップへの出資や、提携支援等を行っていくようだ。

フリックショットはドバイ拠点のインキュベーターで、主にWeb3、暗号資産(仮想通貨)、ブロックチェーン領域の起業家を支援している。具体的には、それらの日系企業がトークン発行に際し海外に拠点を移す際の移住・創業の手助けやシード投資など包括的な支援を行っているという。

フリックショットの創業者は福海道登氏だ。同氏は、F Venturesにて学生向けスタートアップイベントTORYUMONの代表やアライアンス担当を歴任した後、East Ventureに投資担当として参画。2022年にフリックショットを創業し、同社マネージングパートナーに就任している。

また、フリックショットのパートナーである片岡芳明氏は、bitFlyerののち、サイバーエージェントキャピタルに入社し、シードスタートアップの投資・支援を行った経歴を持つ。

フリックショットの出資実績

なおフリックショットは今までに12件の出資を実施しているとのこと。

開示されている投資先は、データ処理のためのインターチェーンレイヤーであるチェーンサイト(Chainsight)、分散型プライバシーレイヤー「HANA」提供のハナネットワーク(HANA Network)、ソフトウエア開発のベルベット(VELVETT)、Web3ヘルスケアアプリのヘルスリー(HEAL3)、ブロックチェーンゲームやVRゲームを開発するサードバース(Thirdverse)、Web3ゲームパブリッシャーのゲームチェンジャー(GameChanger)、暗号資産「Sowakaトークン(SWK)」提供のソワカ(Sowaka)、規制された分散型金融(RegDeFi)特化型IDOプラットフォームのオーバーレイ(Overlay)、NFTを活用したグローバルアニメスタジオのコンヴィクション(Conviction)だ。

ここ最近の日本人が関わるWeb3インキュベーターによる資金調達としては1月27日に、ドバイ・ニューヨーク・東京の3拠点で活動するTané(タネ)が約10億円の資金調達を完了したことを発表している。

同資金調達は、DEEPCORE(ディープコア)、X Tech Ventures(クロステックベンチャーズ)、DeNA(ディー・エヌ・エー)、B Dash Ventures(ビーダッシュベンチャーズ)及び個人投資家らを引受先とした第三者割当増資によるものとのことだ。

タネは、起業家、開発者などの経験のあるメンバーが中心のWeb3領域に特化したインキュベーター。なおタネの創業者兼マネージングパートナーである六人部生馬氏は、消費者向けインターネット分野で13年以上シリアルアントレプレナーとして活躍したのち、ソフトバンク、UBSにてM&A、投資及び資金調達に従事した経歴を持つ。

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images:iStocks/ChrisGorgio

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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