チューリンガムとデータチェーンが提携、クロスチェーン技術開発に向け

チューリンガムとデータチェーンが提携

ブロックチェーンシステム開発のチューリンガムが、データチェーン(Datachain)とクロスチェーン技術開発に向けたパートナーシップ締結を4月6日発表した。

チューリンガムは、様々なブロックチェーン上でのトークンアーキテクチャ構築やコントラクト開発を実施する企業。

またデータチェーンは、企業と共同で異なるブロックチェーン間のインターオペラビリティ(相互接続)に関する取り組みを行うスピー(Speee)の子会社だ。

チューリンガムおよびデータチェーンは今回のパートナーシップ締結を通じて、スケーラビリティやインターオペラビリティの課題を解決する取り組みを実施する為、クロスチェーン技術の適用について検討していくとのこと。

チューリンガムはクロスチェーン技術開発について「従来の各ブロックチェーンが独自の技術基盤と規格を持っていることから、ブロックチェーン間での相互通信やデータ共有が難しいことが課題」とし、また「クロスチェーン技術の普及によりこれら障壁が取り除かれ、ブロックチェーンプロジェクトの相互運用性が向上することが期待される」と説明している。

そしてクロスチェーン技術によって、異なるブロックチェーン間でデータや資産を効率的に移動させることが可能になれば、ブロックチェーンエコシステム全体のインターオペラビリティ及びスケーラビリティを向上させるものとして重要性が高まるとのことだ。

なおチューリンガムはこれまで、インターオペラビリティ及びスケーラビリティをブロックチェーンの大きな課題の一つとして捉えていることから、コスモス(Cosmos)などのクロスチェーンに強みを持つブロックチェーンの開発・運用を行ってきたとのこと。

チューリンガムとデータチェーンについて

チューリンガムは、クリエイターコミッションサービス「Skeb(スケブ)」が国内でIEO(イニシャルエクスチェンジオファリング)の準備を進めている暗号資産(仮想通貨)「スケブコイン:Skeb Coin(SKEB)」の開発や、それに付随するスマートコントラクトの開発なども支援している。

またチューリンガムは今年1月にポリゴンスタジオ(Polygon Studios)との協業開始を発表しており、ブロックチェーンゲーム等のweb3開発に取り組む顧客へのポリゴン(MATIC)のブロックチェーン導入支援を行うとしていた。

そして2月に同社は国内暗号資産取引所SBI VC トレードが提供する「SBI Web3ウォレット」の活用領域拡大に向けて、チューリンガムのもつweb3およびGameFi(ゲーム×金融)領域のノウハウを融合させるとしていた。

データチェーンにおいては先月、国内で発行が予定される多種多様なステーブルコイン間の滑らかな相互移転・交換の実現に向けて、三菱UFJ信託銀行およびソラミツと技術連携している。

また昨年12月データチェーンは、みずほリサーチ&テクノロジーズ及びSBI R3 Japanとブロックチェーンのクロスチェーン技術に関する技術連携を開始している。

そして昨年9月に同社は、「プログマコイン」による複数のST(セキュリティトークン/証券トークン)基盤とのクロスチェーン実現に向けた技術検証を開始していた。

関連ニュース

images:iStocks/Ihor-Tsyvinskyi・Lidiia-Moor

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

合わせて読みたい記事

【11/1話題】イミュータブルがSECからウェルズ通知、アルゼンチンLABITCONFがサトシの正体明かすと告知など(音声ニュース)

イミュータブルが米SECからウェルズ通知受ける、「IMX」証券性の疑いか、アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開、Crypto[.]comがSEC登録ブローカーディーラー買収、米国ユーザーに株式取引機会提供へ、セキュリタイズ、トークン化資産の管理機能統合の「Securitize Fund Services」立ち上げ、米マイクロストラテジー、「21/21プラン」で420億ドル調達を計画、ビットコイン購入資金で、BIS、中国主導の「中銀デジタル通貨」プロジェクトから離脱、Sui対応の携帯型ゲーム機「SuiPlay0X1」、格闘ゲーム『サムライスピリッツR』リリースへ、ヴィタリック、イーサリアム最後のチェックポイント「ザ・スプラージ」解説、バイナンス共同創業者、「Web3が身近な社会実現目指す」と語る。伝統的金融や規制当局と協力の姿勢も=BBW

Sponsored

アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知(有識者コメントあり)

アルゼンチンで11月1日から開催されるビットコイン(Bitcoin)のカンファレンス「LABITCONF(Latin American Bitcoin & Blockchain Conference)」にて、ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトが自身の正体を明らかにすると、同カンファレンスの公式Xよりプレスリリースが出された

フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開

米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)が、「オンチェーン米国政府マネーファンド(OnChain U.S. Government Money Fund:FOBXX)」をイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2(L2)ブロックチェーン「ベース(Base)」上でローンチした。フランクリン・テンプルトンが公式Xにて10月31日発表した