アスター、Wasm VMをローンチへ
日本発のパブリックブロックチェーン「アスターネットワーク(Astar Network)」がウェブアセンブリ(Wasm/WebAssembly)用の仮想マシン「Wasm VM(Wasmバーチャルマシン)」を4月6日ローンチする。これによりアスターのメインネットはWasm対応のスマートコントラクトのサポートを開始する。
アスターネットワークは2023年4月6日を「Wasm Launch Day」としており、日本時間4月6日23時からアスター創設者の渡辺創太氏を含むポルカドット(Polkadot)エコシステムの主要な開発者やインフラチームがライブディスカッションを行う予定だ。
今回「Wasm VM」のサポートを開始することにより、アスターネットワークは以前からサポートしているEVM(イーサリアムバーチャルマシン)と合わせて2種類の仮想マシンを同時に持つことになる。
そもそもアスターのブロックチェーンはWasmベースで構築されており、そこにEVMを載せてスマートコントラクトを実行していた。そしてアスターは、Wasmでスマートコントラクトの実行環境となる仮想マシンとして「Wasm VM」を稼働させることに取り組んできた。
Wasmは、JavaやRust、C++をはじめ多くの既存の開発言語からコンパイルして利用できるため、Wasm環境がサポートされることでソフトウェア開発者は、ブロックチェーン用の新しいプログラミング言語を学習することなくスマートコントラクトを用いたソフトウェア開発が可能となる。
アスターネットワークは、異なるブロックチェーンの相互接続(インターオペラビリティ)を目指すプロジェクトであるポルカドット(Polkadot)のパラチェーンとして接続されているブロックチェーン。なおポルカドットのパラチェーンの中でWasm環境の実装を目指すプロジェクトはほかにも存在しているが、アスターネットワークは初めてWasm環境を実装するパラチェーンとなった。
アスターネットワークとは
アスターネットワークは、異なるブロックチェーンの相互接続(インターオペラビリティ)を目指すプロジェクトであるポルカドットのパラチェーンとして2021年12月に接続し、2022年1月17日にメインネットローンチしたブロックチェーンだ。
ポルカドットは中心的な機能を果たすリレーチェーンと、そのリレーチェーンに接続される個別のブロックチェーンであるパラチェーンによって構成されている。ポルカドットリレーチェーンでは、スマートコントラクトをサポートしていない為、アスターはポルカドットへEVM(イーサリアムバーチャルマシン)やWasm(ウェブアセンブリ)を提供することで、複数のブロックチェーンをサポートするマルチチェーンスマートコントラクトハブの役割を担っている。
またアスターネットワークでは、開発者支援の為にBuild to Earn(構築して稼ぐ)の仕組みである「dApp staking」有しているのが特徴だ。「アスターネットワーク」と統合したdAppやインフラストラクチャに対して、ユーザーが同ネットワークのネイティブトークン「ASTR」をステーキングすることで、開発者とユーザーが報酬を得られる仕組みとなっている。ユーザーは「dApp Staking」でdAppに「ASTR」をステーキングする事で、報酬を受取りながらも、開発者を支援することが可能となる。
なおアスターネットワークは、シンガポール拠点のステイクテクノロジーズ(Stake Technologies)が開発を主導しており、同社のCEOも渡辺創太氏が務めている。
現在、アスターネットワークのトークン「アスター(ASTR)」は、暗号資産(仮想通貨)取引所のフォビグローバル(Huobi Global)、OKX(オーケーエックス)、Gate.io(ゲート)、クラーケングローバル(Kraken Global)、クーコイン(KuCoin)、バイナンス(Binance)、バイナンスUS、クリプトドットコム(Crypto.com)、アップビット(Upbit)そして国内ではビットバンク(bitbank)、GMOコインで取り扱われている。
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参考:ミディアム
デザイン:一本寿和
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