web3活動を視覚化する「Phi」、シードラウンドで約2.6億円調達

「Phi」がシードラウンドで約2.6億円調達

web3ソーシャルプラットフォーム「Phi(ファイ)」が、シードラウンドにて200万ドル(約2.68億円)の資金調達実施を2月18日発表した。

発表によるとこのラウンドを主導したのは、Chapter One(チャプターワン)およびDelphi Digital(デルファイ デジタル)だ。フォロー投資家としてPolygon Ventures(ポリゴンベンチャーズ)が出資参加したという。

またBankless(バンクレス)やGitcoin(ギットコイン)、AAVE(アーベ)・Lens Protocol(レンズプロトコル)、ETHGlobal(イーサグローバル)、Sudoswap(スドースワップ)の創業者ら、Ethereum(イーサリアム)のコア開発者のティム・ベイコ(Tim Beiko)氏や複数のエンジェル投資家なども参加している。

さらに日本人からはENS(イーサリアムネームサービス)のコア開発者である井上真氏、UXD Protocol(UXDプロトコル)ファウンダー稲見建人氏、cega(セガ)ファウンダー豊崎亜里紗(Atoy)氏、Tokyo Founders Fund(トウキョウファウンダーズファンド)から小林清剛氏、伊藤穣一氏、Next Web Capital(ネクストウェブキャピタル)らも今回のラウンドに出資参加している。

なお、このラウンドで調達した資金は「Phi」のUI/UXの改善や新しいソーシャルおよびゲーム機能の設計・開発を加速させるために使用するとのこと。

それにより今後は、より多くのプロトコルとのコラボレーションを拡大し、3Dアート・アニメーション・ゲームなどの派生商品を生み出すことで、「web3空間での成長を助け合うことに焦点を当てた活気あるコミュニティを創り上げていく」と「Phi」は述べている。

Phiとは

「Phi」は、ウォレットのオンチェーンおよびオフチェーンのアクティビティに基づいて構成されるビジュアルレイヤーのプロジェクト。昨年12月15日にPolygon(ポリゴン)メインネット上でのローンチしている。

「Phi」のユーザーは「DeFi(分散型金融)での取引」や「NFTの保有」の履歴から一定条件を満たすことで手に入る「オブジェクト」を利用して独自のweb3の世界となるビジュアルを、街を育てるようにゲーム感覚で構築ができる。これによりユーザーのインタラクション、オンチェーンの進行状況、個人的な好み、およびソーシャルグラフが表示できるようになっている。つまり「Phi」では、ユーザー独自のブロックチェーン上での活動が、ユーザーの個性としてビジュアルで表現可能になるというわけだ。

なお「Phi」を利用するにはウォレットアドレスと紐づいたENS(イーサリアムネームサービス)のドメインNFTが必要になる。

ちなみに「Phi」のピクセルアートは、世界的に有名なeBoy(イーボーイ)氏が中心となってデザインしている。eBoy氏は、GUCCI(グッチ)やPaul Smith(ポールスミス)、BALENCIAGA(バレンシアガ)などのトップブランドとコラボした実績や、NounsDAO(ナウンズダオ)というweb3を代表するNFTプロジェクトの共同創業者としてデザインを手がけた経験もある。またeBoy氏だけでなく、日本で活躍するピクセルアーティスト、ta2nb(タツノブ)氏とfuzuzu(フズズ)氏の両氏もピクセルアーティストとして「Phi」で活動している。

また「Phi」は今月17日に、同プロジェクトのデザインアセットをクリエイティブコモンズゼロ(CC0)のライセンスとして利用可能にしたことを発表している。これにより著作権による利益を放棄し、「Phi」上のオブジェクトなどのデザインアセットを完全にパブリック・ドメインとして、コミュニティに解放したとのこと。

なお「Phi」は、日本人のShugo(シューゴ)氏(辻周悟氏)、Consome(コンソメ)氏(匿名希望)、Zak(ザク)氏(匿名希望)の3人が今年の1月に共同創業したプロジェクト。CEOを務める辻氏は独立系VCのF Ventures(エフベンチャーズ)でのインターンを経て米国で「Phi」を創業した。

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参考:Phi

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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