ラジオ「あたらしい経済ニュース」では、ブロックチェーン・仮想通貨・トークンエコノミーについての最新ニュースの解説を編集部メンバーが平日毎日ラジオ音声でお届けします。またニュースの要点をまとめたトピックスも掲載していますので、ぜひとも1日のニュースのチェックにご活用ください(ラジオの再生はページ下部参照)。
トロン財団がトロンを騙った詐欺に対し公式声明
・トロンの名を騙った詐欺スキーム「ウェイブ・フィールド・スーパー・コミュニティー」の突然の終了に抗議する人々に、トロンの中国にある関連企業のオフィスRyobo technologyに取り囲まれ警察が出動する事態となった
・トロンのRyobo technologyはこの詐欺企業にに連絡し、トロンの名を使用することを停止するよう要請し、また警察当局とも協力していくことを発表。なおこのポンジスキーム詐欺で約3000億ドルの被害があり、また1人が自殺に追い込まれたという
・トロンは公式声明を発表し「トロンは、詐欺被害者の方々への同情と理解をします。しかしながらトロンは、直接コントロールのできない出来事から引き起こされた暴力行為に対しては強く非難します」とコメントしている
・またトロン創設者ジャスティン・サンはツイッターで本件やバフェットをの会食が中止になったというフェイクニュースに対し、ツイッターで「トロン財団とBitTorrenは大丈夫です。(中略)フェイクニュースや写真の拡散はやめてください」とコメントしている
イード、Tokyo Otaku Mode、bitFlyer Blockchain、オタクコイン協会が4社共同でブロックチェーンを活用したアニメニュース翻訳プラットフォームの実証実験を開始
・株式会社イード、Tokyo Otaku Mode Inc.、株式会社 bitFlyer Blockchain、オタクコイン協会と共同でブロックチェーンを活用したアニメニュース翻訳プラットフォーム「Tokyo Honyaku Quest」の実証実験を開始したことを発表
・実証実験は、経済産業省が推し進めるコンテンツグローバル需要創出等促進事業費補助金(J-LOD)における「ブロックチェーン技術を活用したコンテンツの流通に関するシステムの開発・実証支援」の対象に選ばれている
・「Tokyo Honyaku Quest」は世界中のアニメファンが翻訳家となってアニメニュース記事の翻訳を行うことができ、翻訳された記事は正式な翻訳版として翻訳者のIDと共にブロックチェーン上に記録されていくとのこと
・実証実験では、イードが運営する「アニメ!アニメ!」の日本語アニメニュース記事を翻訳の対象としており、翻訳版の記事は新たに立ち上がる「アニメ!アニメ!」のグローバル版である「Anime Anime Global」に掲載される(当初は英語版のみでの提供)
・翻訳者および翻訳の協力者には対価として独自トークン「HON」が付与され、今後はオタクコイン協会が発行するコミュニティ通貨「オタクコイン」との交換性を持つ予定とのこと
・同プラットフォームはbitFlyer Blockchainが提供する独自のプライベートブロックチェーン「miyabi」を基盤としており、Tokyo Otaku Mode Inc.がアプリケーションの設計・開発を行っており、プラットフォーム内で発行される「HON」は、「miyabi」上のスマートコントラクトによって受け渡しが行われる
・今後は記事の拡散に協力したユーザーや翻訳版の記事を閲覧したユーザーにも対価をシェアしていくことで、コンテンツの翻訳やプラットフォームを通じて構築されるグローバルなコミュニティ内で自律的・非中央集権的なトークンエコノミーが形成されることを目指すとのこと
・既にサービス設計は完了しており、パイロット版の「Tokyo Honyaku Quest」を今夏にも公開する予定で、翻訳者は応募者の中から選抜され、パイロット版に参加できる仕組みとなっている
Libra発表の影響で中国人民銀行がデジタル通貨開発に着手か
・香港のメディア、サウスチャイナモーニングポストによると、中国の中央銀行である「中国人民銀行」はLibraの中国金融システムへの影響を考慮した上で、独自のデジタル通貨の開発着手しようとしていることが明らかになった。中国人民銀行はデジタル通貨の調査を2014年から開始している
・北京大学デジタルファイナンス研究所により主催されたカンファレンスでの中国人民銀行のディレクターWang氏のLibraに対して言及した
・Wang氏は「Libraが支払い、特に越境で支払いに広く使用されている場合、それはお金のように機能することができ、それに応じて金融政策、金融の安定性および国際通貨システムに大きな影響を与えるのだろうか。ホワイトペーパーによると、Libraは米ドルにペッグする通貨であることが明らかになっている。この仕組みにより、米ドルとアメリカはさらに、財政的、経済的、政治的に影響力を強めていくだろう」と語っている
シンガポール政府が仮想通貨における物品サービス税(GST)の免除を計画
・シンガポール内国歳入庁(IRAS)が仮想通貨を使った取引における物品・サービス税(GST)を免税措置とする草案を公開
・この草案で対象となる、決済手段として使用される仮想通貨を「デジタルペイメントトークン」と定義し、その例としてビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ダッシュ(DASH)、モネロ(XMR)、リップル(XRP)、ジーキャッシュ(ZEC)を挙げている
・この草案が国会で可決されることになれば2020年1月から施行される
・また法定通貨に担保されるステーブルコインについては免税対象外とのこと
※詳しくはニュース解説は以下のラジオでお楽しみください
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(images:iStock / artsstock)