暗号資産レンディングNexo、米国全ユーザーへのサービス停止へ

Nexoが4月1日までに米国全ユーザーへのサービスを停止

暗号資産(仮想通貨)レンディング企業の英ネクスオー(Nexo Capital)が米国のユーザーに対し、暗号資産による利回り商品「アーンインタレスト(Earn Interest)」の提供を4月1日までに停止する。なお対象となるのは米国市民および米国居住者(米国領土を含む)を含むすべての米国ユーザーだという。ネクスオーが自社のブログにて2月10日に発表している。

ネクスオーは昨年12月、米国市場からの撤退を発表。段階的に米国内で提供するプロダクト及びサービスを廃止していくとしていた。今回はその計画の一部だとみられる。

発表によると「アーンインタレスト」の停止後に、ユーザーすべての暗号資産預入の固定期間解除を行うという。ネクスオーはブログで「4月1日までにご都合の良いタイミングで出金計画を立てていただきますようお願いします」と知らせており、「(現状アーンインタレスト以外の)他のネクスオーサービスには影響がない」と続けている。

また未払いクレジットを持つユーザーへは、ローンの返済や担保資産の引き出しのために十分な時間と通知が与えられると伝えられている。

また誤って米国ユーザー認定された恐れのあるユーザーは、ネクスオーへ銀行口座明細や公共料金の請求書などの書類を提出することで更新手続きが行えるとのことだ。

「アーンインタレスト(Earn Interest)」は2020年6月頃より提供開始されており、米国の投資家はネクスオーに暗号資産を提供することで利子を得ることが可能になった。しかし、2022年2月にSECが同様のサービスを提供する企業に対して告発を行ったため、ネクスオーは「アーンインタレスト」を新たに投資家に提供することを中止していた。ネクスオーは1月19日、「アーンインタレスト」の告発に対する解決のため、SECと州規制当局に対してそれぞれに2250万ドル(合計で4500万ドル/約58億円)の罰金を支払うことに同意している。

関連ニュース

参考:Nexo 
デザイン:一本寿和

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

合わせて読みたい記事

【3/12話題】メタプラネットが約20億円でビットコイン追加購入、SBI VCトレードがUSDCをベータ版でリリースなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

シーボーBZX取引所、フィデリティの「イーサリアム(ETH)現物ETF」のステーキング許可をSECに申請

米証券取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)が、米大手資産運用会社フィデリティ(Fidelity)による暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の現物ETF(上場投資信託)について、ステーキングの許可を求める規則変更案「19b-4申請書」を米証券取引委員会(SEC)に3月11日提出した