米国民主党議員ら、PCAOBへ監視強化を要求
米国の民主党上院議員エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)とロン・ワイデン(Ron Wyden)氏が、暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの破綻を受け、暗号資産関連企業を監査する会社に対して監視を強化するよう米国の会計監視機関であるPCAOB(公開会社会計監督委員会)に求めた。
ウォーレン議員とワイデン議員は、1月26日に公開されたPCAOBへの書簡で、世界中の登録会計事務所を監督するPCAOBに対し「なぜFTXの監査法人が、連邦検察官の主張するFTXの不適切な管理と内部統制の欠如を発見できなかったのか」と質問している。
また両議員は「PCAOBの管轄外であっても、見せかけの監査を行った場合、PCAOBの信用を損なう」と記載した。
PCAOBの広報担当者は「同委員会が書簡を受け取ったことを確認し、議員に直接回答する予定だ」と述べた。
また広報担当者は「投資家保護という共通の目標に向けて、彼ら議員と協力していくことを楽しみにしている」と伝えた。
マンハッタンの米検察当局は、FTXの創業者で元CEOのサム・バンクマンフリード(Samuel Bankman-Fried:SBF)が、自身のヘッジファンドであるアラメダ・リサーチ(Alameda Research)の損失を埋めるために数十億ドルの顧客資金を盗んだとして起訴した。
これまでSBF氏はFTXでのリスク管理の失敗を認めていたが、刑事責任を負うとは考えていないと伝えている。
FTXは、昨年11月の破綻とその後の破産申請前に、PCAOB登録事務所であるアルマニーノ(Armanino)とプレーガー・メティス(Prager Metis)の監査を受けていたとのこと。両監査法人の代表者へコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
(Reporting by Hannah Lang and Douglas Gillison in Washington; Editing by Josie Kao)
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