ラジオ「あたらしい経済ニュース」では、ブロックチェーン・仮想通貨・トークンエコノミーについての最新ニュースの解説を編集部メンバーが平日毎日ラジオ音声でお届けします。またニュースの要点をまとめたトピックスも掲載していますので、ぜひとも1日のニュースのチェックにご活用ください(ラジオの再生はページ下部参照)。
JPモルガンが今年中にデジタル通貨「JPMコイン」を法人顧客に対し実証実験実施か
・アメリカの銀行最大手のJPモルガン・チェースが早ければ、今年中に同社が開発したデジタル通貨「JPMコイン」を数社の法人顧客に対し試験的な提供を開始することを、ブルームバーグが報じた
・ブルームバーグの取材に対して、同行のデジタル資金サービス・ブロックチェーン担当責任者のウマル・ファルーク氏が「ブロックチェーン技術を使うことにより、低コストで即時に資金の移動が可能になり、他のユースケースとしては債券やコモディティー取引の決済などにも活用される可能性があるだろう。そして、欧、米、日本を含む各国の顧客が興味を示している」と語った
・JP Morganの資料によると、JPMコインはQuorum Blockchain上で作られたプロトタイプ版の実証実験には成功しており、今後の目標として「24時間365日国際送金可能・資産の決済をブロックチェーン以外での選択肢の拡張・大規模で複雑な企業のための内部流動性の最適化」などが挙げられている
・なお、2014年5月に同行のジェイミー・ダイモン最高経営責任者が「われわれはグーグルやフェイスブック、その他の企業と競合することになるだろう」と発言し話題となったが、まさにFacebookが開発中のLibraの動きを見ると、その予測は正しそうだ
つくば市がブロックチェーン/顔認証技術/マイナンバーカードを活用したインターネット投票を実施
・つくば市が全国から公募しているSociety 5.0の社会実装に向けた実証実験の最終審査に、ブロックチェーン及び顔認証技術とマイナンバーカードを活用したインターネット投票を実施することを発表
・Society 5.0とはサイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)のこと(内閣府HP参照)
・昨年度に引き続き、マイナンバーカード及びブロックチェーン技術を活用したインターネット投票を8月下旬に実施するとのこと
・本年度は新たに以下2つの技術的課題にチャレンジするとのこと(1) スマートフォン等を活用し、場所にとらわれない投票を実現(2) 顔認証技術等を用いた本人確認による投票の利便性向上
chaintopeがAEON ASIA, GS1 Malaysiaと「ブロックチェーン技術を活用した医薬品トレーサビリティー」のパイロットプロジェクトへの取組を発表
・株式会社chaintope及び同子会社CHAINTOPE MALAYSIA SDN.BHD.が、クアラルンプールのAEON ASIA SDN. BHD. と、同じくクアラルンプールのGS1 Malaysia Berhad.と共に「ブロックチェーン技術を活用した医薬品トレーサビリティー」のパイロットプロジェクトに取り組むことを発表
・医薬品トレーサビリティーを実現することにより、サプライチェーンの可視化、偽造商品の防止、製品リコール時の迅速な対応などを可能とし、消費者の信頼を向上し、医薬品メーカー・小売業者のブランド力向上に貢献することができるとしている
・今回の医薬品トレーサビリティーパイロットプロジェクトを2019年8月頃を目処に一旦完了し、その後枠組みを広げながら次のフェーズに展開していくことを予定しているとのこと
金融庁が無登録で日本居住者に仮想通貨交換業を行っていたとしてCielo EX Limitedに警告
・金融庁が無登録でインターネットを通じ日本居住者相手方に仮想通貨の売買の媒介等の仮想通貨交換業を行っていたとしてセーシェル共和国のCielo EX Limitedに警告を行い、その情報を公表した
・この取引所はビットコイン、イーサリアム、ビットコインキャッシュ、アソビコインなどを取り扱っている
・Cielo EXは自身の取引所ページで日本居住者向けのサービスではないと記載しているものの、日本語でのページやお知らせなどは現時点でも掲載されている
マルタ共和国ですべての不動産賃貸契約がブロックチェーン上に登録することを義務付けへ
・マルタ共和国内の不動産賃貸契約の全てをブロックチェーン上に登録を義務付けすることを地元メディアのマルタ共和国首相のJoseph Muscat氏へのインタビューによって明らかに
・数日中のうちには政府がこの規定が承認されたことを発表するだろうとのこと
・Muscat首相は「私たちは今、人々が日常生活で使うものにそれを適用することによってこの技術の付加価値を人々に示しているでしょう。そのような契約は改ざんすることができず、許可された者だけがそれにアクセスすることができます。これはデジタル変換が彼らの生活にどのように影響するかを示しています。」とコメントしている
ウォルマートチャイナがVeChainのブロックチェーンを活用した食品安全プラットフォームを発表
・ウォルマートチャイナがVeChain、米会計事務所PwC、中国チェーンストア&フランチャイズ協会(CCFA)、その他食品メーカーと共同で食品安全のためのトレーサビリティプラットフォームの開発することを発表
・ウォルマートチャイナブロックチェーントレーサビリティプラットフォームはVeChainのパブリックチェーンをベースに開発がされるとのこと
・現時点での取り扱いは23製品があり、年末までに食肉製品、米、キノコ、食用油など、10種類以上の製品カテゴリをカバーし、さらに100製品が年末までに追加される予定
・来年末までには売り上げのうち、精肉の50%、野菜の40%、鮮魚の12.5%がこのプラットフォームによって追跡が可能になる予定とのこと
Facebookが発行した「Libra」に関する詐欺サイトが横行しているので、ご注意を
・Coindesk Japanによると、Facebookが発行したLibraに関する詐欺サイトが横行しているようだ。悪手の詐欺サイトで「calìbra.com」なども生まれてしまっている
・「calìbra.com」にアクセスすると、ブラウザにインストールしている「MetaMask」から「このドメインは危険なサイトリストに含まれています」と表示される。まだLibraの構想を発表しただけで、交換や購入できる手段はないので、ご注意願いたい
※詳しくはニュース解説は以下のラジオでお楽しみください
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(images:iStock / artsstock)