コインベースが日本事業の大部分を終了へ
米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、日本事業の大部分を終了するようだ。
この報道は1月11日にコインベースの国際担当副社長のナナ・ムルゲサン(Nana Murugesan)氏へインタビューを行ったブルームバーグによって報じられた。同インタビューでムルゲサン氏は「我々は日本での事業の大部分を縮小することを決定し、日本法人における役割のほとんどを取り除くことになった」と述べ、日本法人が売却される可能性についてはM&Aの可能性についてはコメントしないと話したという。
また、同氏は事業閉鎖に伴い影響を受ける日本の従業員の数は特定していないが、顧客資産の安全性とセキュリティ確保のために少数が残ると述べたという。
現在同社は、コインベースの日本法人の最高経営責任者である北澤直氏を含めて日本の金融庁と協議を行っているという。なお今後についてムルゲサン氏は、協議を終え次第、次のステップを確定させると話している。
ブルームバーグのインタビューで日本法人の広報担当者は、「人員削減以上の決定は現時点では行っていない 」としながら、「あらゆる選択肢を慎重に検討している 」と述べているという。
コインベースは1月10日、CEO兼共同創設者のブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)氏がブログを通じて大幅な人員削減を行う旨を発表していた。
アームストロング氏は計画の理由として「暗号市場の低迷を乗り切り、好機に備えて適切な業務効率を確保する必要がある」と伝え、「2023年のシナリオを検討する中で、どのシナリオでもうまくいく可能性を高めるには、経費を削減する必要がある」と説明していた。また、「人員削減の一環として、成功の確率が低いいくつかのプロジェクトを停止する予定」とも述べていた。
なお昨年末、海外の大手取引所クラーケンも、日本版を運営するPayward Asiaの金融庁登録の暗号資産交換業を廃止し、日本からの撤退を発表していた。
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