クラーケン(Kraken)、日本撤退
グローバルで暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するクラーケン(Kraken)の、日本版を運営するPayward Asiaが、金融庁登録の暗号資産交換業を廃止するようだ。12月28日の官報にて公告された。
公告によると同社は、2023年1月31日をもって暗号資産交換業の全部を廃止するとのこと。
ユーザーの暗号資産残高については「他の暗号資産ウォレットへの出庫または日本円への交換をお願いすることになります」としている。なお法定通貨の残高については、銀行振込によりユーザーの銀行口座に送金されるとのこと。
また2023年1月31日までにこれらの方法で出金がない場合は、2023年2月1日の午前0時の実勢相場により、ユーザーの暗号資産および外貨を日本円に換価し、ユーザーの日本円残高を法務局に移管し供託するとのことだ。
なおクラーケンジャパンではステーキグサービスも提供していた。ステーキングされている暗号資産は、ステークを解除し、ユーザーの希望に応じて送金または取引できるように対応するようだ。またイーサリアムのイーサ(ETH)のステーキング解除方法は、近日中に改めて告知されるとのこと。
なおクラーケンジャパンは公式ブログにて、あわせて日本における暗号資産交換業の廃止を告知した。そこで同社は以下のようにコメントしている。
「このようなご報告となり、誠に申し訳ございません。現在の日本市場を取り巻く情勢と世界的な暗号資産市場の低迷をもとに検討を進めた結果、Krakenが日本でのビジネスをさらに成長させるために必要なリソースの投下は困難との結論に至りました。Krakenは今後、Payward Asia株式会社を通じて日本の顧客にサービスを提供することはありません。日本での事業を停止するという決定は、Krakenの事業全体に重大な影響を与えるものではなく、Krakenは、顧客が金融の自由と包摂を達成できるように暗号通貨の受容を加速させるという使命に引き続きコミットしています」
image:iStock Serhii-Yakovliev