ナスダック上場の大手マイニング企業コア・サイエンティフィック、破産申請

米大手上場マイニング企業が破産申請

米暗号資産(仮想通貨)マイニング企業のコア・サイエンティフィック(Core Scientific)が、米国連邦破産法11条(チャプター11))に基づく破産申請を行ったことを12月21日に発表した。

コア・サイエンティフィックは、今年1月ナスダックにSPAC上場した、米国大手のマイニング企業だ。同社は14万台を超えるマイニング機器を有しており、その採掘能力はビットコインネットワーク全体の約10%を占めるともいわれている。

コア・サイエンティフィックは21日に破産申請を行い、同社の社債の大部分を保有する債権者グループと再建契約を締結する見通しになったと発表されている。破産の理由については「ビットコイン価格の長期的な下落、電力コストの上昇、一部のホスティング顧客の支払い義務の不履行により、当社の業績および流動性が低下したため」とされている。

なお同社は、破産手続き中および再建後も既存の機器を利用したマイニングやホスティングサービスなどの通常事業を継続し、無借金の範囲内でキャッシュフローを生み出し続けるとのことだ。

今年10月コア・サイエンティフィックは、電気代の高騰や暗号資産レンディング会社セルシウス(Celsius)による債務不履行などを理由に、債務の支払いが遅れていることを発表していた。また11月には同社の債権者が破産の可能性を検討しているとブルームバーグが報道していた。

今年マイニング企業の経営不振が相次いでいる。9月には米コンピュート・ノース(Compute North)が約700億円の負債を抱え、破産を申請している。また米グリーニッジ・ジェネレーション(Greenidge Generation)は今年の第2四半期にて1億ドルを超える純損失を計上している。

関連ニュース

DCG子会社Foundry Digital、破産申請のマイニング企業Comupute Northの施設など取得

ニューヨーク州、暗号資産PoWマイニング禁止法が成立

連邦破産法11条申請のボイジャーデジタル、バイナンスUSへ売却へ

BlockFiが破産申請、債権者10万人越え。FTX破綻の連鎖で

FiNANCiEが今冬にコインチェックでIEO、フィナンシェトークン(FNCT)販売へ

参考:Core Scientific
デザイン:一本寿和
images:iStocks/monsitj・antoniokhr

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

合わせて読みたい記事

【4/4話題】イーサリアム「Pectra」メインネット実装は5/7に、米下院がステーブルコイン規制「STABLE法」可決など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

米SEC、フィデリティのステーキング対応「ソラナ(SOL)現物ETF」の上場申請を受理

米証券取引委員会(SEC)が、米証券取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)によって提出された、暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)の現物価格に連動するETF(上場投資信託)「フィデリティ・ソラナ・ファンド(Fidelity Solana Fund)」の上場および取引に関する提案書を受理した。SECが4月3日に公表している

ブラックロック、英国で暗号資産事業者の登録完了

米資産運用大手ブラックロック(BlackRock)の英国部門であるブラックロックインターナショナル(BlackRock International)が、英国の規制当局である金融行為監督機構(Financial Conduct Authority:FCA)から、暗号資産(仮想通貨)事業者としての登録承認を4月1日付で受けた。登録情報はFCAの公式サイトで確認できる