米コインベースが「アセットリカバリーツール」提供へ、サポート外のERC20トークン誤送信が復旧可能に

米コインベースが「アセットリカバリーツール」提供へ

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、「ERC-20アセットリカバリーツール」の提供予定を12月15日発表した。

同ツールは今後数週間で提供開始されるとのこと。ただし、日本居住ユーザーおよび機関投資家向けに提供されている「コインベースプライム」利用ユーザーは利用できないとのこと。

「ERC-20アセットリカバリーツール」は、コインベースでサポートされていない暗号資産をユーザーが誤って自身の資産を保管するコインベースの預金アドレスへ送信した際に、本来では復旧不可能だった資産を復旧させるツールとのこと。

復旧できる暗号資産は、同取引所でサポートされていないイーサリアム(Ethereum)のトークン規格ERC-20に準拠した暗号資産。約4,000のERC-20トークンが対象というが、全てのERC-20トークンがサポートされるわけではないという。

なお資産復旧に必要なものは、誤送信した際のイーサリアムのトランザクションIDと送信先のコインベースのアドレスのみとのこと。預金アドレスの秘密鍵をコインベースに提供することなく資産の復旧が行えるという。この技術は特許出願中とのこと。

また復旧した資産は、コインベースウォレットもしくはセルフカストディウォレットへ送金が可能であるという。コインベースによると「特許出願中の技術により、集中管理された取引所インフラで資金を処理することなく、ユーザーの受信アドレスから直接資金を送ることが実現した」とのことだ。

なお利用にあたり、100ドル未満の価値があると判断された資産についは回収手数料は無償とのこと。100ドル以上の評価がされる資産は回収額の5%が請求されるとのことだ。

コインベースでは今月、米ドルペッグのステーブルコインであるテザー(USDT)からUSドルコイン(USDC)への変換手数料の無料化や、アバランチネイティブのUSDCのサポート開始を発表している。

関連ニュース

米コインベース、アバランチネイティブの「USDC」サポート

米コインベース、USDTからUSDCへの変換手数料を無料に

アップル、コインベースウォレットのNFT送信機能を停止

MakerDAO、コインベースのカストディで約2380億円を運用へ

グーグルクラウドとコインベースがweb3で提携、サービス料の暗号資産決済など対応へ

参考:コインベース
デザイン:一本寿和

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【12/20話題】NTTドコモのERC6551搭載ゲームβ版、「暗号資産を国民経済に資する資産とするための緊急提言」正式承認など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored