Appleが暗号学ツールキット発表、国税局が仮想通貨の税金100億円申告漏れを指摘、カルフールが食品トレーサビリティチェーンで一部商品の売上増加などのブロックチェーン・仮想通貨ニュース解説

ラジオ「あたらしい経済ニュース」では、ブロックチェーン・仮想通貨・トークンエコノミーについての最新ニュースの解説を編集部メンバーが平日毎日ラジオ音声でお届けします。またニュースの要点をまとめたトピックスも掲載していますので、ぜひとも1日のニュースのチェックにご活用ください(ラジオの再生はページ下部参照)。

Appleが暗号学ツールキット「CryptoKit」を発表

・AppleがWWDC2019で、暗号学ツールキット「CryptoKit」を発表

・CryptoKitは安全・効率的に暗号学的なオペレーションを実行するためのフレームワークで、プログラミング言語「Swift」上でハッシングやキーの生成、暗号化などの一般的な暗号学的コマンドを実行できるツールキット

・CryptoKitを活用することで、安全なアプリを開発できる。機能の一部を紹介すると、
①暗号学的に安全なdigestを計算、比較する
②公開鍵暗号を使用してデジタル署名を作成および評価し、鍵交換を実行。メモリに保存されているキーを操作するだけでなく、Secure Enclaveに保存されて管理されている秘密鍵も使用できる
③公開鍵を生成し、それらをメッセージ認証や暗号化などの操作に使用できる

Tether(USDT)の6割の取引が中国の取引所であることが明らかに

・中国の規制されていない仮想通貨取引所が、Tether(USDT)の取引量の6割以上を占めていることが、アメリカのブロックチェーン調査会社のDiarのレポートによって明らかになった

・2019年のこれまでの、アメリカと中国のTetherの取引量は、アメリカが約4億5000万ドルで中国が約100億ドルとなっていて、2018年の取引量と比較するとアメリカが少し低下し、中国は伸びている

国税局が仮想通貨(暗号資産)の税金100億円申告漏れを指摘

・国税当局より仮想通貨(暗号資産)取引においての税金申告漏れの指摘が、50人と30社で総額100億円あったことが、朝日新聞の報道で明らかに

・2017年末に相場が高騰した際に、多額の売却益を得たのに税務申告しなかったり、実際よりも少なく申告したケースが相次いだとみられる

・そのうち70億円以上は、親族や知人名義の口座での取引や、実際の取引記録を残しているのに故意に売却益を少なく見せかけたとして、重加算税対象の「所得隠し」と判断された

・高額・悪質なものについては脱税容疑での告発も検討しているとみられる

ウォルマートが医薬品トレーサビリティのMediLedgerに参加

・米ウォルマートが新たに医薬品のトレーサビリティを行うブロックチェーンコンソーシアム「MediLedger」に参加をすることがコインデスクの報道で明らかに

・MediLedgerはクロニクルドが主導で開発した、製薬業界向けのブロックチェーンネットワークで、ファイザー、マクケッソン、アメリソースバーゲン、プレミアの4社が先月の5月2日より参加しており、商用利用の準備が年内中に整う予定とのこと

・ウォルマートはIBMの開発したHyperledgerFabric上で稼働する「IBM Food Trust」にも参加しており、昨年9月に、野菜取引業者、供給元へIBM Food Trustに参加することを義務付ける書簡を送り、実用化促進を後押ししている

カルフールが食品トレーサビリティチェーンIBM Food Trust導入により一部商品の売り上げが増加

・仏カルフールがブロックチェーンを活用した食品トレーサビリティ対象の取り扱い商品を拡大することをロイターが報じた

・カルフールは、すでに鶏肉、卵、生乳、オレンジ、豚肉、チーズなど20品目のブロックチェーン情報を発表しており、消費者は製品の詳細情報を確認して購入することができる

・カルフールのブロックチェーンプロジェクトマネージャーのEmmanuel Delerm氏によると、「昨年より柑橘類が前年より早く売れている、鶏肉もブロックチェーン情報がある鶏肉のほうが顧客の印象が良い」とロイターの取材に対してコメントをしている

・乳幼児対象製品やオーガニック製品など、消費者が安心したいと思う分野に焦点を当てて、今年はさらに100品目を追加する予定 ・カルフールは「IBM Food Trust」に参加しており、他にもネスレ、ドールフード、マコーミック、マックレーン、タイソンフード、ユニリーバ、ウォルマートなども参加している

 

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あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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