みずほ・SBI R3 Japan・Datachainがクロスチェーン技術で連携開始
Datachain(データチェーン)が、みずほリサーチ&テクノロジーズ及びSBI R3 Japanとの、ブロックチェーンのクロスチェーン技術に関する技術連携の開始を12月5日発表した。
データチェーンは、企業と共同で異なるブロックチェーン間のインターオペラビリティ(相互接続)に関する取り組みを行うSpeee(スピー)の子会社だ。
また、みずほリサーチ&テクノロジーズは、みずほフィナンシャルグループのシンクタンクおよびシステム開発会社である。そしてSBI R3 Japanは、米R3社開発のエンタープライズ向けブロックチェーン「Corda(コルダ)」の日本での販売とサポートを担当するSBIホールディングスのグループ企業である。
今回3社が連携するのは、昨今のデジタル証券等のデジタルアセットやステーブルコインに代表される決済手段が様々なブロックチェーン上で扱われるようになっている中で、それに伴いブロックチェーン間の相互接続の需要が高まっているからだとしている。
3社は今回の技術連携を通して、クロスチェーン技術への理解を深めると共に、様々なユースケースへの応用可能性についても検討していくとのこと。
また技術連携初期の取り組みとして、IBCプロトコルに代表されるインターオペラビリティの実現手法「Relay(リレイ)方式(Light Client方式)」を含むクロスチェーン技術への理解を深めると共に、同技術を用いた具体的なユースケースについて検討する予定だという。なおIBCプロトコルとは、コスモス(ATOM)ネットワークにおけるブロックチェーン間通信プロトコルのことだ。
データチェーンによる今年のインターオペラビリティに関する取り組みとして、三菱UFJ信託銀行とステーブルコインの発行・管理基盤「Progmat Coin(プログマコイン)」のクロスチェーン決済実現に向け協業を9月より開始している。
またデータチェーンは8月に、ハッキングに強いクロスチェーンブリッジ構築のミドルウェア「LCP」を発表している他、4月にはJCBと異なるデジタル通貨の同時交換「PVP決済」の検証成功や、ソラミツと「ハイパーレジャーいろは」ネットワークの相互運用の実証に成功するなどしている。その他にもNTTデータとイーサリアム・Hyperledger Fabric間のDVP決済検証に成功したことを2月に発表していた。
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