博報堂とアスターが「博報堂キースリー」新設
博報堂と「アスターネットワーク(Astar Network)」の開発を主導するステイクテクノロジーズ(Stake Technologies)が、「博報堂キースリー」の設立を12月5日発表した。
「博報堂キースリー」は「WEB3.0ハッカソンの企画・運営を行いながらクライアント企業と共にWEB3.0サービスを開発する新会社」とのこと。
博報堂によると、web3におけるサービス開発はブロックチェーン主催のハッカソンを通じて行われることが主流になりつつありながら、日本発のハッカソンはまだ数が少ないという現状にあるという。
そこで新設した「博報堂キースリー」では、博報堂の強みである「生活者発想」と「クリエイティビティ」を活かして、スポンサーとなるクライアント企業と共にハッカソンを世界中で開催することを目指すとのことだ。
リリースでは新会社について「クライアント企業の強みやアセット、生活者のニーズ、開発者のモチベーションが上がるようなテーマを設定したハッカソンを開催することで、世界中のエンジニアとのネットワークを築き、WEB3.0社会の鍵となるようなサービス開発を推進する」と説明している。
なお博報堂とステイクは今年9月、企業のweb3参⼊と普及を目的にジョイントベンチャー(JV)を2022年内に立ち上げる予定であることを発表していた。「博報堂キースリー」はこの際に発表していたJVであると思われる。なお両社は7月に、カルビーと共に「アスターネットワーク」上に構築されたNFTゲーム「アスターファーム(Astar Farm)」のプレイヤーに向けた施策で協業していた。
アスターネットワークとは
アスターネットワークは、異なるブロックチェーンの相互接続(インターオペラビリティ)を目指すプロジェクトであるポルカドットのパラチェーンとして昨年12月に接続し、1月17日にメインネットローンチしたブロックチェーンだ。
ポルカドットは中心的な機能を果たすリレーチェーンと、そのリレーチェーンに接続される個別のブロックチェーンであるパラチェーンによって構成されている。ポルカドットリレーチェーンでは、スマートコントラクトをサポートしていない為、アスターはポルカドットへEVM(イーサリアムバーチャルマシン)やWASM(ウェブアッセンブリ)を提供することで、複数のブロックチェーンをサポートするマルチチェーンスマートコントラクトハブの役割を担っている。
またアスターネットワークでは、開発者支援の為にBuild to Earn(構築して稼ぐ)の仕組みである「dApp staking」有しているのが特徴だ。「アスターネットワーク」と統合したdAppやインフラストラクチャに対して、ユーザーが同ネットワークのネイティブトークン「ASTR」をステーキングすることで、開発者とユーザーが報酬を得られる仕組みとなっている。ユーザーは「dApp Staking」でdAppに「ASTR」をステーキングする事で、報酬を受取りながらも、開発者を支援することが可能となる。
なおアスターネットワークは、シンガポール拠点のステイクテクノロジーズ(Stake Technologies)が開発を主導しており、同社のCEOも渡辺創太氏が務めている。
現在「ASTR」は、暗号資産(仮想通貨)取引所のフォビグローバル(Huobi Global)、OKX(オーケーエックス)、Gate.io(ゲート)、クラーケングローバル(Kraken Global)、クーコイン(KuCoin)、バイナンス(Binance)、バイナンスUS、クリプトドットコム(Crypto.com)、そして国内ではビットバンク(bitbank)で取り扱われている。
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参考:博報堂
images:iStocks/alice-photo