野村HDの暗号資産ファンド、NEAR基盤の「Orderly Network」へ投資
NEARブロックチェーン基盤の分散型金融(DeFi)での取引インフラを開発するオーダーリーネットワーク(Orderly Network)が、野村ホールディングスの暗号資産(仮想通貨)関連子会社であるレーザーデジタル(Laser Digital)から資金調達したことを11月1日に発表した。なお金額は公表されていない。
オーダーリーは、今年の10月11日にNEARブロックチェーン上でメインネットをローンチしている。ローンチ時には、分散型取引所(DEX)のウーファイデックス(WOOFi DEX)に同社のオーダーブックインフラを搭載し、プロトレーダーが深い流動性にアクセスできるようにしたという。
そしてこの搭載によって、ウーファイデックスを活用するトレーダーはスマートコントラクトを利用して直接注文を実行することができ、注文サイズや価格設定に柔軟性を持たせることができるようになったとのことだ。
オーダーリーネットワークの共同創業者であるラン・イ(Ran Yi)氏は「レーザーデジタルの専門知識を持つ評判の高い金融サービスグループが、オーダーリーに投資してくれることに感激しています。分散型金融(DeFi)は急速に進化しており、オーダーリーネットワークは暗号資産への確実なアクセスを提供することで、機関投資家のニーズを満たそうと努力しています。シードファンドが投資してくれたのは、私たちがこれらの要件を満たすことができるという信任の票となるでしょう」とコメントしている。
レーザーデジタルのベンチャー責任者であるオリビア・ダン(Olivier Dang)氏は「レーザーデジタルは暗号資産のエコシステムにおいて最も革新的なビジネスに投資しています。オーダーリーは深い流動性へのアクセスと、高いスループットとレート制限に対応できるオーダーブックマッチングエンジンという独自のポジションを持つことから、私たちの初期投資ポートフォリオの一つです」とコメントしている。
ちなみに野村ホールディングスは今年9月末に暗号資産事業の新会社の「レーザーデジタルホールディングス(Laser Digital Holdings AG)」をスイスで設立したことを発表していた。同社で初めに取り組むのはベンチャーキャピタル事業だとも伝えていた。